カメラマンのGeoff Mooreが現在LAのギャラリーKM FINE ARTSにて3月26日まで、カート・コバーンの私物秘蔵写真を撮影した写真のエキシビジョン、“ENDORSMENT - the UNSEEN Kurt Cobain photos”を行っている。
カートの写真は26点展示されているのだが、その中から貴重な写真を何点かギャラリーに貸してもらうことができたので、ご紹介したい。カメラマンは「私物をアイコニックに撮りたかった」とプレスリリースで語っているのだが、これだけクリアに目の前にさらけ出されると、「悲しい」と「美しい」が同居しながら、何か圧倒的なパワーを発しているように見えてくるのだ。
これらの写真はすでに出版された本、“Cobain Unseen”の中でも、違うヴァージョンなどが紹介されているので、見たことがある人もいるかもしれない。
カメラマンがAnOther Magazineにて撮影した作品について少し語っている。
http://www.anothermag.com/art-photography/8309/kurt-cobains-secret-treasures-laid-bare
Heart Shaped Box については、「倉庫の中からしっかりと包まれて出てきた、有名なHeart Shaped Box。フタを開けるとカートの髪の毛とカトリックのロザリオと枯れ葉などが入っていて、さらに石はカートが最後に旅したイタリアはローマにあるコロッセオから持って来たものと思われている。この撮影は、僕のこれまでのキャリアの中でも最も心の重いものだった」。
Endorsement については、「くたびれたコンバースにペンで、“エンドースメント”と書くのは、まさに企業化したアメリカと“セルアウト”に対するカート一流の皮肉とユーモアがあり、非常にパンク・ロックだと思った」
The Journalsについては、「カートは何もかも書き留めていたので、すべてがあまりに興味深かった。“カートがゲイである理由10”なんて笑えるものから、“Dumb”の手書き歌詞まで、すべてが貴重で面白かった」
The Promiseと題されたフレームに入った写真については、「この写真は、どうやらカートとコートニーのベッドサイドに置かれていたようだ。結婚指輪をしてギターを弾いている写真が美しい写真立てに入っている。ふたりの笑う顔の写真よりも、真実の愛を象徴しているように思えた」
Smashedと題された壊れたギターの写真については、「この写真を見ると思わず笑みがこぼれる。壊れたギターに彼の手書きのメッセージが書いてあるんだ。その内容が、『チャンスさえあれば君が俺を訴えると分かっていると気持ちが和むよ。俺が間違えをひとつでも犯したら、君は俺を滅多切りにすると分かっていると心が落ち着くね。俺は悲しいと気持ちが落ち着くから、それが恋しいんだ。それからエッジに立たされたこともね。だからいつか君が背中からナイフを突き刺すように俺を裏切ると分かっていると、本当に楽になるんだよ』」
以下KM Fine Arts ウェブサイト。写真展では、レッチリのアンソニー・キーディス、俳優のノーマン・リーダスなどのセレブリティのポートレートなども展示されている。写真は10枚ずつプリントされていて、どうやら買えるようだ。
http://www.kmfinearts.com/exhibitions