なんとAt the Drive-inのセドリックと同じパンクバンドにいた議員がテキサス州でこの30年初、共和党を破るかも! 次期大統領候補かも?! 映像あり。

なんとAt the Drive-inのセドリックと同じパンクバンドにいた議員がテキサス州でこの30年初、共和党を破るかも! 次期大統領候補かも?! 映像あり。

政治的に日々激動のアメリカだが、なんと救世主が現れたかもしれない!選挙活動のあり方を、フガジに学び、エルパソ出身で、At the Drive-inのセドリックと同じバンドFossにいたというBeto O'Rourkeだ!!!!

セドリックが写真をポストしていた。セドリックと、オマーと、ジムと、Betoの4人の写真!!!! なんて良い写真なんだろう。笑顔になってしまう。

セドリックは、At the Drive-inに入る前にFossでドラムを叩いていて、Betoは、創設メンバーでベース/ボーカル。彼は今アメリカ中で脚光を浴びていて、オバマ大統領の元スピーチライターなども、オバマが登場した頃を思い出すと語っている。すでに、次期大統領候補だと盛り上がっている人達もいるくらいだ。

セドリックは音源もポストしていた。
「FOSSの曲が聴きたかったらここで7”『El Paso Pussycats』から”RISE”という曲が聴ける。Beto O’RurkeとMike StevensとArlo Klahrのバンドだ(僕がドラムを叩いている)」1993年の曲。

またSPINが映像をポストしている。オレンジの服を着ているのがBetoだ。カッコいい。セドリックはここではドラムは叩いていない。
https://youtu.be/eI5GGPFnX24

bandcampには、Betoが、このバンドの前にいてドラムを叩いていたThe Swedesと言うバンドの音源がある。



彼がなぜ今、急に脚光を浴びたかというと、「NFL選手が跪くことをどう思うか?」と聞かれて、その答えがあまりに素晴らしかったから。その映像が、ものすごくバズったのだ。こちら。


トム・モレロもリツイしていた。「NFLの選手が跪くことについて疑問や、思うところがあったら、これを見て欲しい」と。

彼は、テキサス州の上院議員選で民主党候補に選ばれていて、11月の選挙でテッド・クルーズと戦う。そして、なんと現在その差が1%にまで縮まっている。これまでテキサス州は30年間共和党が勝ってきた州だ。だから、1%にまで縮まるというのはすでに大快挙。勝ってしまったら大事件なのだ。

Betoはパンクバンドをやっていただけあり、インスタグラムなどを見るとロック・ミュージシャンが彼を多く支援している。独立記念日にはウィリー・ネルソンと共演しているし、XのJohn Doeも演奏。「本当のロックロール・ヒーローだ」と2ショット写真を公開。スプーンのブリット・ダニエルなども応援に駆けつけて演奏している。


特に話題になっているのは、彼がパンクバンドにいたということを共和党が指摘し彼を批判しようとしたこと。パンクバンド時代の写真(一番左/セドリックは写ってない)や、スケボー好きなことなどもツイート。こんなことにうつつを抜かしているからディベートに出て来られないんだ、と。しかし、これが墓穴。むしろめちゃカッコいいじゃんと大盛り上がりしまったのだ。


彼がここまでの人気を獲得した大きな理由の一つは、テキサスの254群を全部回っていること。それはパンクスピリットにも関係しているそう。そして、彼が言っていたけど、場所によっては60年代から選挙の候補者が来るなんてことがなかった場所もあったそうだ。

SPINで、パンクスピリットと選挙活動、またセドリックについて語っている。以下要約。
https://www.spin.com/2017/10/beto-orourke-ted-cuz-senate-seat-interview/

●セドリックと連絡は取っているのですか?
「彼から連絡をもらったし、At the Drive-in の他のメンバーからも連絡をもらった。みんなすごく支援してくれている。エルパソでのライブにも招待してくれたし。残念ながらその時エルパソにいなかったから、会えなかったんだけど。でもほんとに嬉しかった。『君の助けになることなら何でもやるから、遠慮なく言ってくれ』と言ってくれたから。なんて優しいんだろうと思ったし、元気をもらった。Jim Wardも資金集めのショーをエルパソでやってくれた。David Garzaやその他素晴らしいミュージシャンと演奏してくれたんだ。彼も心から支援してくれている。最高だよ。助けが必要な時に、友達全員が助けてくれること以上に嬉しいことってないからね」

●パンクバンドのDIY精神が選挙活動に影響していますか?
「もちろん。ものすごく影響しているよ。僕が初めてライブに行き始めたのは14、15歳の時だったんだけど、すぐにDCのDischordレコードと出会った。Rites of Springの大ファンだったし、言うまでもなくMinor Threatも大好きだった。バンドのあり方そのものが好きだったんだ。みんな自分達でレーベルを運営していたし、自分達でライブのブッキングもしていた。当然自分達の曲は自分達で書いていたし、彼らのやることすべての美学に誠実さ正直さがあるところが好きだった。Dischord のバンドだったら、例えばフガジは絶対にライブのチケットを5ドルから10ドル以上にはしなかったし、年齢制限もなかった。Dischordレコードのカタログでレコードを注文すると、送られてきた時には手書きの手紙が入っていた。

つまり全てが機械に頼ったものではなくて、人だったんだ。そして、それこそが僕にとってはパンク・ロックそのものだ。つまり人々が自分達の物語を、最も正直な方法で、直接的に、強烈な方法で伝えるということ。それはラジオから流れてくるプロデュースされすぎた、市場でテストされた、企業が作ったロックンロールとは完璧に異なるものだ。間に入るものは何もなくて、僕とバンド、それだけだったんだ。ライブにおいてもそうだし、Miximum Rocknrollを見てバンドからレコードを買うことにおいても。僕はSPINも買っていたし、時々ローリング・ストーンも買っていたけど、でも絶対に(パンクのジン)Maximum Rocknrollとか、Flipsideを買っていた。アメリカ中で人が配っていた小さい雑誌をね。そういうことすべてが僕に偉大なる影響を与えた」

●現在はパンクバンドをしていた時より大きな舞台に立っているので、人との結び付きを見出すのは難しいですか?
「いや、同じだと思う。常に直接的で、正直な、人と人との結び付きだから。それに、それは必ずしも僕との結び付きと言うわけでもない。多くの人達が集まって一緒に何をするのかを決めているわけだから、ものすごくパワフルなんだ。それで気付いたのは、僕を見ることよりも、場所によっては、自分達の街にいた人達を見ることで感動している人達がいる。もちろん、最初からコミュニティはあったわけだけど、そのような形で人々が集まったことはなかった。つまりこのミューティングで、リアルなコミュニティを実感しているのだと思う。

それはあまりにパワフルで、エルパソでライブをやっていた時のことを思い出させてくれる。これまで会ったことはなかったけど、ロックンロールに興味を持っているという共通の理由で、人が集まっているわけだからね。しかもそれはメインストリームのものとは違って、自動的に差し出されるわけではなくて、自分から何か行動しなくちゃいけない。だけど、すべての人達に開放されている。そこが政治においても素晴らしいところだと思う。

政治はあまりに企業化してしまい、企業が候補者に巨大な資金を寄付している。だけど、今テキサスにはそれに異を唱える波がある。僕は、行った町で必ず様々な仕事の候補者達に必ず合うようにしている。それってパンクロック的だと思う。誰だってできることだから。タレントスカウトに発掘される必要もないし、レーベルにバックアップしてもらわなくてもいい。何百万ドル持ってなくたっていい。情熱と、語りたい物語と、人の前に立ってそれを語る意思さえあればいい。だから、僕に会った時に『この人は特別ってわけでもない。彼にできるなら、僕にもできるかもしれない』ってみんなに思って欲しい」

●選挙活動の移動中に聴いている曲は何ですか?
Black Flagと同じレーベルのSSTレコーズで見落とされている1980年代の偉大なパンクバンドってThe Leaving Trainsだと思う。彼らの『Kill Tunes』は傑作なんだ。それからReiging Soundもね。彼らの大ファンなんだ」

アメリカのメディアでは、今彼の話題で持ちきりだ。実は、それより前にロッキング・オンでもベックMGMTの撮影などでお世話になったカメラマンのCharlie Grossが彼を追いかけて選挙活動の模様をEsquireにレポートしていた。
https://www.esquire.com/news-politics/a21287606/beto-orourke-texas-senate-photos/

オバマもカルチャー的にはものすごくクールな大統領だったけど、さらにカッコいい大統領が誕生するかもしれない! 大統領になった暁には、就任式でセドリックに国歌斉唱してもらいたい。
中村明美の「ニューヨーク通信」の最新記事
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