今日はオスカー・ノミネーション。そしてゴールデン・グローブの雑感。

今日はオスカー・ノミネーション。そしてゴールデン・グローブの雑感。

アメリカ東海岸時間24日朝8時半、日本時間だと24日夜10時半に2012年アカデミー賞のノミネーションが発表となります。混戦が予想される今年のオスカー、その前哨戦となるゴールデン・グローブの結果もやっぱり混戦でした。


なにしろ、スティーブン・スピルバーグに、マーティン・スコセッシに、ウディ・アレンがそれぞれ受賞。
ジョージ・クルーニーに、メリル・ストリープに、ミッシェル・ウィリアムズに、クリストファー・プラマー。
『アーティスト』も獲ったし、『ファミリー・ツリー』も獲ったし。『ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜』も。


そもそも、ゴールデン・グローブは、コメディ/ミュージカル部門とドラマが分かれているので、もらえる人の数も増えるわけですが、それにしても、全作品、ひとつずつもらったような印象に。その中でいくつか目立ったことを。


1)マドンナ:
唯一突っ込みが入ったのは、主題歌部門でマドンナが受賞したこと。誰も予想してなかったので、「さすがハリウッド外国人記者クラブは単なる有名人好き」と書き立てられていました。


そもそも、マドンナ本人すら予想してなかったのか、スピーチが珍しくボロボロ!!!誰にお礼言えばいいのか分からなくなったようで、しかし途中で思い出したみたいで、スピーチ終了の音楽が鳴り出してしまったのに無視して勝手に続けていました。


クリス・コーネルはスピーチ用意していたのでしょうか??


彼女の受賞を受けてエルトン・ジョンとのもめ事が勃発しましたが、詳しくはニュース欄をご覧ください。しかし、出たからにはニュースになるところはさすがマドンナ。それと受賞じゃなくプレゼンターの部分では、「私が”ライク・ア・ヴァージン”みたいだっていうなら、どうにかしたらどうなの?」と司会のリッキー・ジャーヴェイスに詰め寄っていました。そういう時はやっぱり活き活きしていました。


その他、アカデミー会員が投票する際に大きく影響すると思われる、ゴールデン・グローブでの受賞スピーチ。


2)ジョージ・クルーニー:
非常にチャーミング。まず同じカテゴリーの仲間を労っていました。友達のブラッド・ピットには「彼は今年は2本も素晴らしい作品に主演し、しかもその1本は映画界にとって非常に重要な意味のある作品だった」と。いい人ぶりを発揮していました。が、その後にギャグも。


「それから、マイケル・ファスべンダー。僕の代わりに、モロ出ししてくれてありがとう。しかも、あれだったらそのまま振ってゴルフもできそうだよね。今度試した方がいいよ」と言って会場を爆笑させていました。


3)犬
また、ジョージ・クリーニーとオスカーで主演男優賞を競うであろう『アーティスト』のジャン・デュジャルダン。『アーティスト』が作品賞を受賞した時に共演した犬とステージで戯れていた姿は、超好感度。アカデミー会員の心をくすぐったに違いありません。


今年は混戦につき、こういうことは大きく影響すると思います。


4)司会:
去年は、ハリウッド外国人記者クラブ始め、論争となった『バーレスク』や『ツーリスト』などのノミネーションについて本人達を目の前に悪口を言っていましたが、今年は人の悪口は言ったものの、ハリウッド記者クラブと放送局に留まり、目の前の俳優や作品を貶すことはほとんどありませんでした。まあ貶すネタがあまりなかったけど。なので、去年よりは面白くなかったとの評判。


唯一面白かったのは、プレゼンターとして登場したジョニー・デップに「ところで、『ツーリスト』はもう観た?」と質問したこと。ジョニデは間を置いて、「ノー」と答えてウケていました。


個人的には、司会じゃない部分で、セス・ローゲンが、ミッシェル・ウィリアムズを紹介する時に「最高に笑えるコメディ”マリリン7日間の恋”」と言ったこと。これはコメディではないのに、コメディ部門でノミネートされていたことが、批判されていたから。そこをすかさず突いていました。


5)トレント・レズナー:
途中で”クソ!”と言いかけて、”何でもない!”とツイート。何についてだったのか不明……マドンナについてか?または、自分じゃなくて、『アーティスト』の作曲家が獲ってしまったことについて?それはないだろうけど。


6)ライアン・ゴスリング:
ライアン・ゴスリングが、2部門でノミネートされていたのに、なぜか欠席。今ハリウッド一かっこいい男なだけに、終わった後に、ライアンがなぜいなかったのか?と大騒ぎ。どうやら他の映画の撮影で海外にいたよう。


受賞の結果はこちら。
http://axn.co.jp/program/goldenglobe/69th_awards_001.html


そして、オスカーの公式ウェブサイトはこちら。
http://oscar.go.com/


次号のカットでは毎年恒例LA特派員の小西未来君とオスカー予想をする予定です。今年はめちゃくちゃ難しいです!
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