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    くるりの『TEAM ROCK』と『THE WORLD IS MINE』再現ライヴを観た

    くるりの『TEAM ROCK』と『THE WORLD IS MINE』再現ライヴを観た
    『TEAM ROCK』が2001年で、『THE WORLD IS MINE』が2002年。ということは、私事ですが、僕にとっては18歳と19歳のときのアルバムなわけです。

    冷静に観られるわけがない。もちろんいまもライヴでよくやっている曲もいくつかあるし、クリフ・アーモンドのドラムで思いっきり筋肉質にアップデートされたアンサンブルは当時そのままというわけではないけれど、それでも冷静に観られるわけがない。というか、曲順通り、オリジナル通りに忠実に再現されていたらここまで我を失うことはなかったかもしれない。

    当たり前だけど全曲ありありとリアルタイムで聴いていたときの記憶が甦ってきてどうしようかと思った。しかもそれがバチーンと「今」につながる感じ。何も変わってねえなあと思いながら、10数年経ったからこそ分かることもあって、要するにあの頃、くるりもまた青春の真っただ中にいたのだ。“ワールズエンド・スーパーノヴァ”からビートを繋ぎながら数曲やったあと、岸田がクラブに通っていた頃の話をした。岸田がクラブDJを見て受けた衝撃と同じものを、僕は“ワールズエンド・スーパーノヴァ”を聴いて感じていたのだ。

    『TEAM ROCK』と『THE WORLD IS MINE』のくるりは、10代の終わりの僕にとっては音楽の底知れなさの象徴であり、ロックの自由の証明だった。そして今日のライヴでも、くるりはやっぱり底知れなくて、自由だった。

    肝心のライヴのことをほとんど書かなくてすみません。でも、そういうライヴだったのです。
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