KANA-BOON『Origin』全曲カウントダウンレビュー(8)「グッドバイ」

KANA-BOON『Origin』全曲カウントダウンレビュー(8)「グッドバイ」

2月17日リリースのKANA-BOONサードアルバム『Origin』。その発売に向けて、収録曲を1曲ずつレビューしていきます。
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8. グッドバイ

イントロから聞こえてくるクリーンなギターストロークとシャッフルビートがどこか洒脱な雰囲気を醸し出すラブソング。まるで映画の1シーンのように描かれる別れの情景がほろ苦い感情を呼び覚ます。「はなればなれになる」というモチーフもまた谷口鮪の真ん中にあるものだが、“さくらのうた”のようなノスタルジーに耽るのとは違う視点が、冒頭の《後悔なんて冴えない感傷はさ/ぼくらには似合わないよ》という歌詞に集約されている。

『Origin』の中では、次の“革命”以降のクライマックスに向かっていく前の落ち着きどころといった立ち位置の楽曲だが、音楽的にはとても豊穣で聴きどころがもりだくさん。フュージョンっぽくもある古賀隼斗の詩情たっぷりのギターソロ、サビのコーラスワーク、フェイドアウトしていくアウトロの雰囲気……『Origin』はKANA-BOONが今まで開けてこなかった引き出しをたくさん開けているアルバムだが、この曲はその意味ですごく象徴的かもしれない。
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