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    夏の終わり、きのこ帝国を野音で観た

    夏の終わり、きのこ帝国を野音で観た
    あいにくの雨模様、だけど、きのこ帝国を外で聴くのはとても気持ちよかった。雨が降っていたからますます気持ちよかったのかもしれない。いや、もちろん天気はよいに越したことはないんだけど、8月の終わりの雨はきのこ帝国によく似合っていた。

    野音の隣では盆踊りが行われていて、曲間のたびにその音が聞こえてきた。メンバーはやりづらかっただろうし、観ている側としても気にならないといえば嘘になるけど、でも、そうやって日常のすぐそばで鳴っている感じは今のきのこ帝国らしいように感じた。盆踊りは「日常」じゃないか。でも、まあそういう感じ。

    初期の曲から最近の曲までを網羅したセットリストは、冷たいものから温かいものまで、尖ったものから柔らかなものまで、あらゆる感情を色彩豊かに描き出していた。閉じこもった感情を内部爆発させていたあの頃から、人とのつながりの中で思いを溢れさせている今まで、きのこ帝国が歩んできたストーリーが、この街の空気と混ざり合っていくようだった。本編の最後は“東京”。文字通り、東京の雨空に溶けていった。

    色彩豊かといえば佐藤の髪。どピンク!
    昨日染め直したらこうなったらしい。サポートメンバーを入れて夏の終わりをイメージしたという新曲“夏の影”をやったのだが、メロウなレゲエのリズムが夕暮れのビーチに似合いそうな曲で、佐藤さんのピンクヘア、なんとなく、その曲の感じとはフィットしていた(笑)。
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