グッドモーニングアメリカ、新木場コーストで観た再び挑戦者となる覚悟!

グッドモーニングアメリカ、新木場コーストで観た再び挑戦者となる覚悟!

昨年11月の武道館を終えて、ここからグッドモーニングアメリカがどんなふうに進んでゆくのか、その第一歩に大きな期待感を込めて新木場コーストへと足を運んだ。そこで観たものは、大きな成功と悔しさを胸に、バンドが再び「挑戦者」として新たな歴史を刻んでゆくのだという強い意志だった。用意されていたのは、「これぞ、グドモ!」と思わせる最強のセットリスト。その演奏には、これまで以上に衝動的なエネルギーが漲っていた。

ライヴの始まりには、たなしんが一足早い母の日ということで、会場に来ていたお母さんに花束を贈ったり、中盤には幸一の発案で、4月30日に誕生日を迎える金廣にみんなでハッピーバースデーを歌ったりする一幕もあって、たなしんは「お金を払って来てもらってるのに、私的なことばっかりして大丈夫(笑)?」と心配していたが、オールオッケー。曲と曲の間のハートフルな雰囲気もワンマンならではのスペシャル感があっていい。

ライヴの終盤のMCで、金廣は福岡に住むという仲の良い友人たちのことに触れて、「エールを送ることしかできないけれど、またあの街が笑顔で溢れることを願って歌います」と、披露した“友よ”は、とても意義深かった。会場のお客さんが目一杯声を張り上げて歌った《頑張れ》というフレーズ。この「頑張れ」という言葉は、ときどき絶望のど真ん中にいる人を傷つける言葉だと言う人もいる。ただ、それでも「頑張れ」には、誰かを絶望から救い上げる力もきっとあると思う。いま、こんな時だからこそバンドの使命から逃げず、真っ直ぐに歌い上げた“友よ”は、今まで聴いたなかでいちばん頼もしく、力強かった。

アンコールでは2016年11月5日(土)に主催フェス「八王子天狗祭2016」を開催することを発表したグドモ。去年1年間は武道館という大きな目標に向けて走り続けた彼らが、今度は念願の結成の地でのフェスという新たな目標に向かって走り出す。その様は、まさに《循環ではなく未来へのスパイラル》という、あの歌そのもの。ひとつの区切りを終えて、さらに新しい自分たちを模索し続けるグッドモーニングアメリカの進化はまだまだ止まりそうにない。(秦理絵)
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