『逃げ恥』第4話、津崎の呟きがとにかく切なかった――今週もレポートします

『逃げ恥』第4話、津崎の呟きがとにかく切なかった――今週もレポートします - (c)TBS(c)TBS

『逃げ恥』第4話は、津崎(星野源)とみくり(新垣結衣)の「契約結婚」に風見(大谷亮平)が気づき、みくりは風見にも雇われ「シェア」されることになるというところから始まった。

風見との「シェア」は本意ではない津崎と、「シェア」を容認する津崎の気持ちがわからないみくりは、お互いが本音を語り合えない、というか、まだ本人たちが「雇用契約」に基づいて物事を解決すべきだという前提にいるため、このもどかしい状態も、雇用契約によって解決するしかないのである。

『新世紀エヴァンゲリオン』的演出など、コミカルなムードはいつも通りに散りばめられながらも、今回はムズキュンというより、全編に切なさが漂う回だった。ひとり残業中の津崎が「愛される人は、いいなぁ……」と心の中でつぶやくシーンには、思わず胸がギュッとなった。この言葉は風見への嫉妬というより、勝手に似たところがあると思っていたみくりが、自分とは違ってちゃんと恋愛もできるし愛される人間であることをはっきりと悟ってしまった悲しさからだ。でも、この心の痛みこそが、本来ならば「恋」と名付けられるべきもので、実はこの回、痛みをともないながらも非常に大きな進展を見せたのだと言える。愛されたい、必要とされたいという気持ちは、その対象への思いが強くなればなるほど抑え難くなっていくものだから。

なんとなくどよーんと苦しい気持ちで見守っていた今回だったけれど、ラスト、やってくれたのはみくり。「私の恋人になってくれませんか?」と津崎に告げたシーン、そしてその言葉に激しく動揺しオロオロする津崎。ここで一気に緊張が緩和されて、おお、次週はついにハグ!? 一進一退を繰り返すふたりの結婚生活、来週はどこまで進展するのか?(杉浦美恵)
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