プリンスへの愛がたっぷりつまった写真集『PICTURING PRINCE プリンスの素顔』が、昨日10月5日に発売された。
今年4月に既にイギリスで発売され、ファンに絶賛された『PICTURING PRINCE An Intimate Portrait』の日本版で、新たに写真と文章16Pが追加されている。

何が素晴らしいって、この本の中で「人間としてのプリンス」が垣間見れるところ。
常に「ミステリアス」と称され、ファンにとっては都市伝説のような形でしか知ることのできなかったプリンスの仕事ぶりや日常が文章と写真で描かれているのだ（例えばバスケット・ボールをするプリンスとか）。

著者のスティーヴ・パークは、専属フォトグラファーとしてのみならずステージ・デザインからジャケットのアート・ワーク、コンサートで販売されるグッズまで、彼のオフィシャル・アート・デザイナーとして幅広く活躍。ペイズリーパークにも作業ルームを持ち、プリンスが描きたい独自のヴィジュアル・イメージを具現化してきた人物だ。
読んでるこちらまで思わず緊張するような出会いや初仕事から、彼がどのように作品にオッケーを出すか、そしてペイズリーパークでの日常的なエピソードなどが文章で綴られていてこれがとても興味深い。
表現に向かう完璧主義のプリンスとは別の、チャーミングな一面が垣間見れて、ファンはもっともっと彼のことを好きになると思う。

「この本の写真や文章をすみずみまで追っていくうちに、美しい思い出に微笑み、
声を出して笑い、涙を流す自分がいたのです」

シーラ・Eによる本書の序文の一部には、このように書かれている。
プリンスの素顔を知らない私たちにさえも彼女の気持ちが理解できるような、オフィシャルでありながらもとても親近感に溢れた１冊で、読んでいて心があたたかくなる。（井上貴子）

『PICTURING PRINCE プリンスの素顔』
原 題:PICTURING PRINCE An Intimate Portrait
著 者:スティーヴ・パーク
ISBN :978-4-7683-0872-1
B5 変型(256mm × 189mm × 25mm)／オールカラー／240 ページ
本体価格 3,000 円＋税／発売中 玄光社