ビリー・アイリッシュ、ついにワールド・ツアーが再開! 絶好調のビリーが、歌い、踊りまくり、そして泣きそうになったニューオーリンズ公演レポート

ビリー・アイリッシュ、ついにワールド・ツアーが再開!  絶好調のビリーが、歌い、踊りまくり、そして泣きそうになったニューオーリンズ公演レポート - rockin'on 2022年4月号 中面rockin'on 2022年4月号 中面

「これはリアルなんだよ! 2年間何度も見た夢じゃない。ここまでためたエネルギーを今日全部発散してくれる?」。
とうとう再開した! 夏フェスに続き、スーパースター達のアリーナ・ツアーも本格的に復活。ビリー・アイリッシュが、2020年3月に3回行った後キャンセルした初の世界アリーナ・ツアーを2月3日にニューオーリンズで開始したのだ。

ここには2019年に大ブレイクした彼女を初めて観るファンや、恐らくコロナ後初めてライブに来たファンが結集。2年ぶりに夢が叶うような瞬間だった。実は、この日のニューオーリンズは暴風雨だし、前座のDora Jarが当日の検査でコロナ陽性となり急遽前座なしという波瀾万丈の幕開けとなった。が、会場が暗転し強烈な低音のドラム・ビートをフィニアスとドラムのアンドリュー・マーシャルが鳴らすとファンの熱気も歓声も即頂点。“ベリー・ア・フレンド”が始まるとビリーのジャンプと一緒に会場も揺れ、大合唱が始まり、ビリーの声はほとんど聴こえなくなった。

巨大なLEDスクリーンやストロボ、レーザーでの演出はドラマチックだったが、セットは超ミニマル。しかし、90分間全曲がハイライトと言える盛り上がりだった。始まりの踊りまくる曲から、“ユア・パワー”では「私が書いた一番好きな曲」とフィニアスとアコギを抱えてじっくり弾き語りするし、“オーヴァーヒーテッド”では、クレーンに乗り会場後方の観客に接近。ビリーも「涙が出そうになった」と語る感動的な場面となった。

“ゲッティング・オールダー”ではスクリーンに彼女の子供の頃の映像が映り胸が熱くなるし、“everything i wanted”では、ファンが「会いたかったよ!」と書いた紙を掲げる姿が映し出され個人的に最もグッと来た。さらに“ホエン・ザ・パーティーズ・オーヴァー”では「今生きていることを幸せに思おうよ!」と語り、その言葉があまりにリアルで胸に刺さった。

“バッド・ガイ”では大量の紙吹雪が舞い、最後の“ハピアー・ザン・エヴァー”では怒りが炸裂する最高にカタルシスのある幕引きをした。ファンが2年間待っていた甲斐ある文句なしの感無量の祝祭ライブ。ビリーらしいのが、スロープから3人で転がり落ちてギャグをかますようにライブを終えたこと。おかげで、みんな笑顔で会場を去った。

引き続き全米ツアーから、4月のコーチェラ、6月のグラストンベリーでもヘッドライナーを務め、ヨーロッパ、オセアニア・ツアーが決定している。本来は日本にも来る予定だったので、どうか今年中の来日が決まりますように(祈)! (中村明美)



ビリー・アイリッシュの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』4月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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