ジョン・ボン・ジョヴィ:アメリカンハードロック界永遠の貴公子、デビュー40周年! 戦いのバンドヒストリーを振り返った決定的インタビュー&最新アルバム『フォーエヴァー』徹底レビュー

rockin'on 2024年7月号 中面

現在発売中のロッキング・オン7月号では、ジョン・ボン・ジョヴィのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。



「13年の脱退に関して、リッチーが公の場で謝ったのは今回のドキュメンタリーが初だった。
だから、うん、感動的だった」


「俺たちのバンドには常に、不満から来る喧嘩腰な態度があってさ」と、ジョン・ボン・ジョヴィは私に教えてくれる。その態度は「初期の俺たちに不可欠な要素だった……おかげで発奮させられた」のだそうだ。そしてそれを動力源に、彼の率いるバンドはニュージャージーの酒場から世界中のスタジアムへと飛び立ったわけだが――今こうしてロンドンのとあるホテルの一室で、ドラマーのティコ・トーレスとキーボード奏者のデヴィッド・ブライアン、そしてふたりに挟まれ座っているジョンを相手に話していると、彼らが地元を離れたことなどなかったかのような錯覚に陥る。

高級ホテルの豪華なインテリアに囲まれていても時たま、自分は酒場の奥の部屋にいて、トニー・ソプラノ(※ドラマ『ザ・ソプラノズ』の主人公でニュージャージー生まれのイタリア系マフィアのボス。自身の経営するバーの事務所で犯罪計画を練り、密談を交わすことが多い)の手に渡るはずだった現ナマの詰まったゴミ袋がなぜ自分の車のトランクの中で見つかったのか、弁明しようとしている気分になるのだ。

「アメリカ人を相手に話してるみたく、君の言葉に茶々を入れてるだけだよ。そうやって君にくつろいでもらうためにね」とティコが言う。

彼らは現在、Disney +による公式ドキュメンタリー4部作『ボン・ジョヴィ:Thank You, Goodnight』の公開に合わせイギリスに滞在中だ。このシリーズは、デヴィッドが「どこからともなくやって来た無名のガキども」と呼ぶ連中がまさに「頂点」へと登り詰めてみせたその驚くべき足跡、そしてそこに至る間に直面した幾多の試練――アメリカ合衆国に20トンものマリファナを密輸入したかどで逮捕されたマネージャーから、広く報じられてきた、声帯手術後の回復を目指すジョンの苦闘まで――をたどる内容だ。
 
先ほどジョンの言っていた「喧嘩腰」な態度は、「マンハッタンの落とす影」の中で育ったこと、そして自分たちがありのままに評価されなかった点に起因していた。彼らはリッチー・ブラックモアのレインボーを想起させる、ハードロックにビッグなコーラスを合体させる才に長けたバンドだった。だがボン・ジョヴィはその才能をまったく新たなレベルにまで押し上げ、“リヴィン・オン・ア・プレイヤー”や“禁じられた愛”といった不滅のアンセムを生み出していった。
(以下、本誌記事へ続く)



ジョン・ボン・ジョヴィの記事の続きは、現在発売中の『ロッキング・オン』7月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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