ジョー(Djo)、ノスタルジックなシンセポップ曲が世界的バイラルヒット。俳優業との両立で深めつづける独自の表現コアを徹底検証!

ジョー(Djo)、ノスタルジックなシンセポップ曲が世界的バイラルヒット。俳優業との両立で深めつづける独自の表現コアを徹底検証! - rockin'on 2024年7月号 中面rockin'on 2024年7月号 中面

【今月の気になるあいつ】 ジョー

マサチューセッツ出身のミュージシャン、俳優。10代から音楽活動を始め、サイケロックバンド、ポスト・アニマルのメンバーとして活動した後、2019年にDjo(ジョー)名義でソロデビュー。従来のエレクトロニカやシンセポップを現在の視点で再構築した音楽性で注目を集める。2ndアルバム『DECIDE』収録曲 “エンド・オブ・ビギニング”がSNS上でトレンドとなり、Spotify「Top 50- Global」で1位を記録するなど、世界中でバイラルヒットしている。


現在発売中のロッキング・オン7月号では、「気になるあいつ」にてジョーを掲載しています。本記事の一部をご紹介。



文=小池宏和

今春、ジョーというアーティストの楽曲“エンド・オブ・ビギニング”が米国を起点に世界中でTikTokバイラルヒットを記録した。リリース自体は2022年9月のセカンドアルバム『DECIDE』収録曲なのだが、印象的かつエモーショナルな節回しで歌われるリリックを抜き出したビデオがユーザーの間で拡散、それを追う形で今年3月上旬にジョー側も同曲をデジタルシングルとしてリカットしたことが決定打となり、世界各地のチャートでトップ5に食い込んだ。

まずは、“エンド・オブ・ビギニング”というメランコリックなシンセポップ曲の響きこそがヒットの第一の理由としてあったわけだが、このアーティストの正体が話題性に拍車をかける。ジョーこと本名ジョー・キーリーは、あのNetflixのSFホラードラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』にスティーブ・ハリントン役として出演している俳優なのである。

同ドラマのオーディションで役を勝ち取ったのと同時期に、彼はシカゴを活動拠点とするサイケロックバンド=ポスト・アニマルのギタリスト/ドラマー/ボーカリストとしても活動しており、レーベル契約を経て2018年に『When I Think of You in a Castle』でアルバムデビューを果たした。俳優業が多忙を極めたことで2019年には同バンドを離れているが、ジョー名義でのソロミュージシャン活動は継続しており、『Twenty Twenty』、『DECIDE』と自身のレーベルからアルバムリリースを行なっている。

パンデミックにより『ストレンジャー・シングス〜』シリーズの撮影が一時中断したことを受けて、音楽制作やライブツアーに力を注ぐことにもなったそうだ。つまり“エンド・オブ・ビギニング”のヒットの背景には、多くの人々が「あのイケメン俳優のジョー・キーリーがこんなにいい音楽をやっているの?」という驚きと喜びを示したことがあったわけだ。二足の草鞋で精力的にクリエイティビティを発揮してきたジョーならではの現象と言えるだろう。

さて、“エンド・オブ・ビギニング”という楽曲についてもう少し深掘りしてみよう。アルバム『DECIDE』の収録曲の中でも、ひときわ甘美でメランコリックな陶酔感を振り撒く、スロウでサイケデリックなポップチューンである。
(以下、本誌記事へ続く)


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