ブラー@武道館:そして奇跡は続く

ブラー@武道館:そして奇跡は続く

本日もブラー。
しかも武道館。
ツアー・ファイナルということで、本人たちもそうとう気合が入っていたようで、昨日より3曲多く演奏、2時間みっちりやってくれた。
もちろん、最高でした。

ブラーが驚異的なのは、頂点を極めてから、常にサウンドを革新させていったこと。
言うまでもなく、”ゼアーズ・ノー・アザー・ウェイ”、”ガールズ・アンド・ボーイズ”、”ソング2”、”テンダー”はどれもまるで異なったタイプの曲である。
だが、バンド、特にデーモン(そしてグレアム)は、サウンドを革新するたび、その前時代を代表するサウンドに一種の居心地の悪さを感じ、過去をあしらう傾向があった。
活動休止、再結成を経た今のブラーにそんな傾向はまるでない。
過去すべてを真っ向から引き受けている。
だからこそデーモンはあれだけ嬉しそうに”ゼアズ・ノー・アザ‐・ウェイ”や”ボーイズ・アンド・ガールズ”や”カントリー・ハウス”を熱唱するわけだし、グレアムも自分が不在だったときの”アウト・オブ・タイム”に自らのフレイヴァ―を加えながら演奏するわけだ。
偉大なる過去を引き受け、その偉大なるレガシーに匹敵するエネルギーを発揮するブラーは、どこまでも感動的だし、これだけバラエティに富んだ楽曲群がひとつのショウとしてまとまっているのも、極めて贅沢。
ホントに素晴らしい2日間だった。

にしても、昨日に続き、武道館のデーモンのはしゃぎっぷりも見ものだった。
3曲目にやった”ビートルバム”で、ギターを持ちながら、ドラム・ライザー、ベースドラムに駆け上っては、勢いあまって、そのままひっくり返ってきたときはさすがにヒヤリとしたけど(無事でした)、そのカリスマはとにかく圧倒的。
最後にやった”ソング2”のイントロ中に、グレアム、アレックス、デイヴ、ひとりずつにハグ&キッスを交わしていったときは、さすがに目頭が熱くなった。

ブラーとしての今後の予定はなにも発表されてないが、うん、これからもぜひとも続けてくれ! 頼みます!(内田亮)
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