4年ぶりの武道館公演、しかも「あの」怒りと悔しさの武道館から、さらに紆余曲折/浮き沈みの4年間を経ての武道館だから、メンバーにもファンにもいろんな思いがあったはず。
でも、登場したメンバーはいつも以上に(いや、これまで見たことないぐらいに)毅然と、自信に満ちたたたずまいでステージに現れた。
そしてそこから2時間強、今のクリープハイプがいかにいい状態であるのかを見せつけて余りある素晴らしいベスト・ライブだった。
「今日はクリープハイプのすべてをやらなきゃいけないから、だらだらしてられません」という尾崎のMC通りに、これぞクリープハイプな曲も過去のヒット曲も最近の彼らに弾みをつけた「イト」も(バンドではないが)新曲「栞」も、今のクリープハイプを出し切るかのような、そして観客の心を絞りきるかのようなライブだった。
その自信の根拠は、ライブ中に尾崎が発表した、9月にリリースされるニュー・アルバムなのだろう。
「自信あります」と尾崎は何度も言っていたが、きっと傑作なのだろう。期待して待っていたい。
ここ数年の音楽シーン/バンド・シーンのさまざまな流行り廃りの中で、クリープハイプの存在は時に頼もしく、時に危うかったが、今日のライブは「クリープハイプを好きでいてよかった」と本当に思えたし、新しいアルバムでそれが決定的に証明されるという確信が持てた。
クリープハイプの武道館公演を観た
2018.05.12 13:24