待望の『関ジャム』クイーン特集が、予想はしていたけれど予想以上の神回だった件

待望の『関ジャム』クイーン特集が、予想はしていたけれど予想以上の神回だった件

『ボヘミアン・ラプソディ』が社会現象的大ヒットとなる中、この番組でフィーチャーされる日をジリジリ待っていたのだが、ついにきました『関ジャム 完全燃SHOW』のクイーン特集回! これが期待に違わず、いや、期待以上にグレイトな内容だった。

「遅ればせながらやります」とのことだったけど、むしろ『関ジャム』的には『ボヘミアン・ラプソディ』の公開から約3か月半が経った今こそベスト・タイミングだったんじゃないだろうか。極めてマニアックだけどビギナーを置き去りにしない、ビギナーにも分かりやすいけどもきっちりマニアックであるという、間口の広さと掘り下げの深さを兼ね備えた『関ジャム』は、『ボヘミアン・ラプソディ』が興収100億超えの大ヒットとなり、日本中がクイーンに興味を持っている今このタイミングでこそ、思いっきりギアが踏み込める番組だと思うからだ。

今日本で一番面白い音楽番組である『関ジャム』は、とりわけゲスト陣が「ガチ」だった時にその面白さの角度がグンと急勾配になる。そういう意味でも、他に仕事が入っていたのに「クイーンなら出ないわけにはいかない」と無理やりスケジュールを空けて収録に臨んだ本間昭光、クイーンを愛するあまりリッジファーム・スタジオでレコーディングを敢行し、“You’re My Best Friend”のアウトロをオマージュした曲(“So Young”)まで作ったTHE YELLOW MONKEYのEMMAとHEESEY、さらには「レッド・スペシャル」の日本人唯一の公認職人の伊集院さんと、見事なガチ勢が揃ったクイーン回の面白さが鉄板であったのは言うまでもない。


番組独自の人気投票で決めたクイーンの名曲ベスト10をランキング形式で発表していく定番のスタイルながら、その中に楽曲の構造解説やパート別の分析、トリビアの数々をガンガン入れ込んでいく情報量の多さはやはりこの番組ならでは。『ボヘミアン・ラプソディ』公開以降、「“Bohemian Rhapsody”は多重録音されていて……」程度の話ならワイドショーでも語られるようになったけれど、「ドレミファソラシド」になっている“Bicycle Race”のギターの遊び心とか、“We Will Rock You”の足踏みが音色にこだわりまくって古い教会で録音したとか、フレディのボーカルの転調がいかに気まぐれで天才的で芸術的かとか、そういう話をガチ勢が目をキラキラさせながら語り合う番組、しかもそれを地上波でやってしまう番組なんて『関ジャム』しかないだろう。

語り合うだけでなく実演付きなのもこの番組の面白さ。「簡単だけど普通は思いつけない」という“Another One Bites the Dust(地獄に道づれ)”のベース・ラインをHEESEYが実演したり、フレディがピアノで作曲した“Bohemian Rhapsody”は、ピアノで弾くと簡単なのにギターにするといかに難しいかを本間とEMMAの連携プレイで説明するくだりはその真骨頂だったし、クイーン特有の「ギターのハモり」の解説のために “Killer Queen”を実際に5本のギター・パートそれぞれ(!)を自宅で(!)録り分けて(!)スタジオに持ってきたEMMAも、ほんと最高すぎた。


ちなみに、“We Are The Champions”でブライアンのギターがフレディのボーカルに負けないように音量を上げていて、ギターとボーカルでツイン・ボーカルのように聞こえる、ボーカルとギターが勝負している解説を受け、大倉や村上が「ギターがボーカルに負けたくない、ってなかなか言わないこと」「やっぱりボーカルが立つように、歌いやすいようにって考える」と言っていたのも、アイドルであり、バンドであり、ボーカル・グループでもあるエイトの音楽的プライオリティが垣間見えて面白かった。

この他にもレッド・スペシャルのネックの太さにギタリストの錦戸と安田が興味津々だったり、 “We Will Rock You”のMVにベーシストの丸山や錦戸が「ベース弾かないのにベース持たされてる」と突っ込んだりと、エイトのメンバーが当たり前にプレイヤー目線でゲストのガチ勢とコミュニケートしていくのも、『関ジャム』ならではなのだ。


そしてエンディングのクイーン・メドレーのパフォーマンスも熱かった! EMMA、安田、錦戸のトリプル・ギターのハモリに加えて、ロックな安田と美麗な錦戸の対照的なボーカルのハモリも最高。唯一注文をつけるなら、番組内でのロジャー・テイラーの影が薄かったことぐらいですが、語りたくなるエピソードと独創性の塊であるクイーンほど『関ジャム』と好相性のバンドは滅多にいないと思うので、もしあれでしたら第二弾、第三弾とやってくれてもいいですよ!(粉川しの)



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