結成50周年という気の遠くなりそうなキャリアを記念しての3枚組ボックス。これまでも各種ベストやボックスが作られてきたが、イアン・アンダーソンの監修のもと、全50曲でまとめ上げた本作は気合いの入れ方がちょっと違う。
全22枚のアルバムからの楽曲や初期シングル“ブーレ”、“蒸気機関車のあえぎ”のような代表曲などが含まれ文句なしの横綱相撲っぷり。ブルーズ、フォーク/トラッドからハード・ロック色と多彩な音楽性を持つバンドならではのユニークさをたっぷり聴かせるところは長年のファンにも喜ばれるはず。またコンセプチュアルな名盤も多く、決してコンピに向いているわけではないそれらから巧くピック・アップし大きな流れに収めているのでとても新鮮に響く。
こんなバンド、もう絶対!出てこないだけに、いまから聴き出すのでもまったく遅くはない。(大鷹俊一)
『50フォー50~50周年記念オール・タイム・コレクション~』の詳細はWarner Music Japanの公式サイトよりご確認下さい。
ジェスロ・タル『50フォー50~50周年記念オール・タイム・コレクション~』のディスク・レビューは現在発売中の「ロッキング・オン」9月号に掲載中です。
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