透明であれ、という意思

sumika『願い / ハイヤーグラウンド』
2019年12月11日発売
SINGLE
sumika 願い / ハイヤーグラウンド
ドラマ『おっさんずラブ-in the sky-』主題歌となっているミディアムナンバー“願い”と、映画『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』の主題歌として書き下ろされたアッパーチューン“ハイヤーグラウンド”。タッチとしては両極端ともいえる2曲が並び立つこのシングルだが、ここにはsumikaというバンドの本質がアップデートされた形で詰まっている。その本質とは何かと言えば、sumikaの音楽とは、もっと言えばsumikaという存在とは、どこまでも「あなた」のものであるという信念のようなものだ。“願い”も“ハイヤーグラウンド”も大型タイアップ曲であり、それぞれにはっきりとしたモチーフと対象を持ちながら、そしてある部分ではちゃんとオーダーに応えていながら、この2曲はどこまでも透明で無垢なまま、まっすぐ「あなた」へと差し出されている。ただ普遍的であるとかポップだとか、そんな意味ではない。いつどこで鳴ろうとも、そこでどんな色に染まろうともかまわない、そんな意思をまとった歌詞とメロディとアレンジは、sumikaの新たなフェーズを示している。(小川智宏)
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