言葉を取り戻せ

amazarashi『ボイコット』
2020年03月11日発売
ALBUM
amazarashi ボイコット
秋田ひろむの咳払いの後、《応答せよ》という言葉が「出口無きそれぞれの地獄たち」に向けて放たれる“拒否オロジー”。一大サーガが始まるかのごとくスペクタルなオープニングで、《檻を蹴破れ》と革命に狼煙をあげるamazarashiの5thアルバム『ボイコット』。

武道館公演「朗読演奏実験空間 新言語秩序」のテーマ曲である、《永遠なんてないくせに 永遠なんて言葉を作って》《正解なんてないくせに 正解なんて言葉を作って》と、言葉を解き放つための闘争歌“リビングデッド”と、マシンガンのように言葉が吐き出され、《「言葉もない」という言葉が何を伝えてんのか 君自身の言葉で自身を定義するんだ》と突きつける“独白”の2曲の圧巻の連なり。その後、すべてを肯定するような光に包まれた“未来になれなかったあの夜に(long edit)”になだれ込み、ブッダのようでも宮沢賢治のようでもある境地を温かいピアノの調べに乗せて歌う“そういう人になりたいぜ”で幕が下りる。生かすことも殺すこともできる言葉を連ねることで、amazarashiにしかなしえない巨大な救済が鳴っている。(小松香里)
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