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TVアニメ『ガールズバンドクライ』と連動したバンドプロジェクト・トゲナシトゲアリ。彼女たちの物語は、昨年のアニメの放送後もさらに加速し続けている。9月には、アニメの物語を追い越す形で夢の日本武道館公演を実現。今作は、その直後にリリースされたシングル。もちろん今回も、玉井健二プロデュース。“薄采ディスプレイ”は、これまで新しい曲と向き合うたびに表現の幅を広げ続けてきた彼女たちが、さらなる新境地を開拓した一曲。グッと重心を下げたヘヴィなサウンド。大胆にメタルへ接近した間奏では、夕莉(G)の超速弾きが鮮烈に轟く。理名(Vo)の歌は、心の深淵を目掛けてまっすぐ突き刺さるような気迫と精度の高さを感じさせる。《全てを攫ってよ》という歌詞も、「全部ぶちこめ。」を彷彿とさせてグッとくる。また、次々と鮮やかな展開をみせる“蜃気楼ニ問フ”は、これまで磨いてきたテクニックのすべてを懸けて臨むような総力戦の一曲。2曲合わせて、彼女たちのバンドとしてのさらなる進化が伝わってくる。(松本侃士)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年12月号より)
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