ブラジル代表の決定力

CSS『ドンキー・パーティー:バッチ・カベーロ』
2009年06月17日発売
ALBUM
CSS ドンキー・パーティー:バッチ・カベーロ
今年のサマーソニックも含めて3年連続、日本の夏フェスへの参加となるCSS。これはその来日を記念しての日本企画編集盤。『ドンキー』以降のBサイドや未発表曲、リミックスが収録されている。

しかし、CSSの場合、リミックスの持つ重要性が、他のロック・バンドとまったく違うと思うのは自分だけだろうか。今回収録されている10曲のリミックスが具体的に物語っているけれど、CSSのリミックスというのはどれもブレがない。ラヴフォックスの声が持つポップ・ミュージックとしての官能性。それを最大限に発揮することに集中して、リミキサー達は腕によりをかけている。彼女の声は、リミックスによくあるリミキサーのエゴを許さない。まあ、そうしたエゴがリミックスの魅力だったりもするのだけど、CSSの場合にはどのリミックスもなぜかポップに仕上がる。実際、オリジナルよりもキャッチーなものも多い。それは多分ラヴフォックスの声が最初からダンス・ミュージックとしての機能性を持っているからだろう。

ツアーに疲れ、一時活動を休止したCSSだが、ちゃんと来てくれることを祈るばかり。(古川琢也)
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