俄然注目を集める中、発表された2ndアルバム。これは確かに本物である。疾走するように叫ぶ「熱さ」、死生観を散文的に書く「醒めた」目線と文学性。そして、それらをひっくるめた普遍的なロックとしての熱量。そ…
透明感に溢れる音像を響かせ、じっくり展開していくサウンドに耳を傾けていると、聖歌でも聴いているかのような清らかな気持ちにもなる“Sweet Dreams”。力強いコーラスに彩られながら高鳴る終盤が猛烈に美しい。…
“白に染めろ”から“ケモノノケモノ”までアルバム未収録のカップリング曲に加え『NANO-MUGEN COMPILATION』収録曲“十二進法の夕景”“夏蝉”“夜のコール”“夜を越えて”、最新シングル曲“今を生きて”、さら…
ザ・フレイと言えば、05年のデビュー作『ハウ・トゥ・セイヴ・ア・ライフ?こころの処方箋』で一気にブレイクしたピアノ・ロック・バンドで、抗いようのない美メロを次々と生み出してはヒットを飛ばしてきているが…
2009年にアンダーエイジ・ブームの代表格として十代の若さでデビューしたBBCも、本作が早4作目のアルバムとなる。こつこつ継続型なリリースとバンドの控えめなキャラクターもあって彼らは声高なアピールはしないけ…
いよいよメジャー初アルバムを発表するKNOCK OUT MONKEY。SF大作映画のスコアのようなオープニングに思わず仰け反るものの、むしろそれに続くロック・ソング10曲が大仰なオープニングさえも飲み込んで激流を生み出…
今作のレコーディングにあたり、ローラとスティーヴンはベルリンへと赴き、プロデューサーもエンジニアも一切つけず完全に2人だけで作業に集中したという。4作目にしてセルフ・タイトルが冠されているのは、これぞ…
2013年のロックシーンに現れた新星、KANA-BOON。さらに飛躍していくだろう2014年の始まりを飾るのが、《未来をどうにか変えていこう》と力強く歌うシングル『結晶星』というのは、あまりに象徴的だ。未来に期待が…
大都会NYの喧騒を離れ、故郷テキサスの大自然に触れて開眼。簡単に言えばそういうことらしい。アニー・クラークの最新作は、一にプリミティヴ、二にファンキー、三、四がなくて、五にエレクトロニックだ。ブリブリ…
音というやつは形を持たないながらも、確実に人間の精神に作用を及ぼす。しかし、音色の種類によって得られる心理状態は結構変わるのが面白い。歪んだエレキギターの爆音は、無敵になったかのような熱い昂ぶりを呼…
ドライヴ感満載のロックンロールからもアコースティックな楽曲からもあふれてくる、パブ・ロックの渋味とネオアコの開放感。虚飾の欠片もないギターとヴォーカルの中からUKロック・ヒストリーがリアルに滲んでくる…
HARD-Fiのリチャード・アーチャーを共同プロデューサーに迎えて制作された、約2年ぶりとなるHello Sleepwalkersの最新アルバム。元々、昨年12月のリリースを予定していたのだけど、よりよい楽曲を作るべく、更なる…
デス・ヴェッセルことジョエル・シボドーの、6年ぶりとなる3作目である。もともと王道のシンガーソングライター系、2000年代半ばの一連のネオ・フォーク・ブームの一員として登場した彼だが、本作はフォーキーでト…
真空ホロウ、2014年最初のリリースにして初のシングル作品である。COUNTDOWN JAPAN 13/14のステージ上で、村田智史(B)は「魂を削ったというか、血ヘドを吐いたというぐらいの勢いの気持ちを込めて作ったCDが出来…
どうしてワープはこうも次々と興味深いニュー・アクトを「発見」しつづけることができるのだろうか。ロンドンをベースにフレッシュなエレクトロニック・ミュージックを創造してきたワンパーソン・ユニット、パテン…
リリースの1ヶ月以上も前に作者の菅波栄純のコメントとともに歌詞をネットで公開した2曲。この行為だけで、彼がどれほど伝えたいものをもっているか、痛いほどに伝わってくる。そこで「不器用に他者の存在を必要と…
サウンド・プロダクションから映像制作まで手がけるロンドンのアート集団、ブレトン。一昨年ファット・キャットからリリースされた1stで頭角を現し、フォールズやフレンドリー・ファイアーズも引き合いに出される…
通算12枚目となるアルバム。「懐か新しい」をテーマに “雨のち晴レルヤ”“ユートピア”など和楽器が存在感を放つ曲、前山田健一と再コラボを果たした“表裏一体”や、路上時代の未音源化楽曲“所沢”まで、個性…
アデルがその記録を大々的に塗り替えた後、ポップ・シーンは劇的に変わるだろうと以前に誌面で書いたが、まさにその未来、つまりポスト・アデル時代の歌姫といえるのがこの17歳である。それこそジェイムス・ブレイ…
ロッキング・オン主催のアマチュア・アーティスト・コンテスト「RO69JACK 2013」で優勝した4人組バンド・QOOLANDから、1stミニアルバムが到着。2013年は115本のライヴを行ったという彼らのステージは、汗とか鼻水…
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