残酷なくらい現実を暴けば暴くほどに笑えるのがロックである。そうでなければロックである意味がない。現実を忘れて能天気に笑うのはロックではない。現実に傷付いた心を癒すのもロックではない。現実をシリアスに…
ファンクラブの会員しかこれまで手に入れることのできなかったリンキン・パークの未発表音源を収録したミニ・アルバム。ライブではやっている“QWERTY”を聴くと見えてくるが、おそらくリンキン・パークの場合、『…
rockin’on6月号のコレポン通信で中村明美も書いている通り、フリート・フォクシーズのロビンもどうやらベジタリアンだったようだが、最近のインディ・ロックを聴いてて思うのは、肉食えよというか、現実世界での…
エレクトロ・シーンと交わりながら歴史を築いてきた00年代フレンチ・ギター・ポップのバンド、例えばこのフェニックスやタヒチ80らが、10周年を迎えるサマソニにブッキングされていることは実に象徴的なことだと思…
セルフ・タイトルの前作の記憶もまだ新しいところに、早くも完成したミスティック・ヴァレイ・バンドとの音源。ブライト・アイズ(以下BE)から距離を置いてのサイド・プロジェクトのはずが、逆にコナーの創作意…
CD2枚とDVD2枚の計4枚組。収録されている楽曲・テイクの数は60曲を超えていて、その在り様は、一発録りのスタジオ・レコーディングだったり、ホール・ツアーから一晩の模様を抜粋したものだったり、あるいは…
世界の肯定、そして未来への闘争宣言。文句なしに、キャリア史上で最も熱い名曲が生まれてしまった。なぜか。それは、近年の彼らのライブに明らかである。ダイブもダンスビートもない、あくまでブルース由来のメロ…
4月末のライブをもってメンバー2人が脱退し、Good Dog Happy Menは門田匡陽(Vo/G)と内田武瑠(Dr)で新たなスタートを切る。その第一声が、タワーレコード限定シングル『陽だまりを越えて』。「僕が一番危惧し…
優しく爪弾く儚げなアコースティック・ギターのイントロから一転、轟音とともに上り詰めていくようなAメロから咆哮のサビへ。アシッドマンの音楽にとって静と動の対比はいつも大きなモチーフになってきたし、ここ…
《君がいた場所を見よう、見よう。/夜の商店街、眺め。》――前作シングル曲“そりゃそうだ”に続く、「中村一義の地元・『フラワーロード商店街』発、世界行き」的な楽曲である“モノアイ”。自らの部屋を後にし…
シンプルに研ぎ澄まされた温かくて新しい手触りのサウンドも、わかりやすい言葉で綴られる歌詞も、悪戯なアイロニー溢れるタイトルやジャケットも、金融恐慌と世界的不況が叫ばれる時代へのメッセージとしても、そ…
このバンドが現在のシーンのなかでどれだけ特別な存在なのか。このDVDを観てもらえば、一発で伝わると思う。アーケイド・ファイアが初めてとなる映像作品をリリースする。別になにか特別な瞬間やキャリアのハイラ…
「ケイジャン・ダンス・パーティ(以下CDP)の」ダニエルによるソロと思って聴くと、CDPとのあまりの音楽性の違いに一瞬驚くが(とはいえ、ボン・イヴァーがお気に入りだという昨年のインタビューを考えれば納得の…
レディオヘッドの前座を務めたことから日本ではその名前を知った人も多いかもしれない。ブルックリンを拠点に地元民に愛され、前作『イエロー・ハウス』で、大ブレイクを果たした4人組による今作は、今年最も待た…
やっぱりこれくらいの才能と度胸がないと「女傑」にはなれないんだと思う。ここ数年、数々の女性エレクトロ・ポップ・シンガーが登場してきたが、彼女のデビューは間違いなく最大のスケール感を持つ登場だろう。シ…
かつて「俺がアメリカについて誇れることといったら、アメリカがマリリン・マンソンというアーティストを生んだってことぐらいだな」と語ったマリリン・マンソンが、米大統領がジョージ・W・ブッシュからバラク・…
京都発のF.I.Bによる1stフル・アルバム。リリースからだいぶ時間が経っているので、私自身かなり聴き込んだし、今作に対する意見を耳にする機会もあった。その上で改めて思う。他のジャンルに比べて、先人から脈…
悔しいなぁ。音を、ライブの衝撃を、そのまま届けられないことがこんなに悔しいと思ったの、初めて。札幌発の、未完成VS新世界なる2人組のバンド。音源を聴いて色めき立ち、ライブを観て確信。コイツら、いい! …
今年2月のフォール・アウト・ボーイ来日公演でオープニング・アクトを務めたヘイ・マンデーのデビュー作。アルバム・リリース前の初来日にも拘わらず、ステージに登場した瞬間からオーディエンスの心をしっかり掴…
この新バンドに関する第一報が届いた時には、誰もが冗談みたいなラインナップと感じただろうが、だからこそ妙な企画先行などではなく、本当に自然な成り行きでなければ誕生しえなかったバンドだとも思う。今月号に…
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