「今っぽい音」じゃなくて「今の音」。2009年新人勢のなかでビッグ・ピンクが注目を集めている訳は、一分の隙もない「今の」ロック・ミュージックをやっているから、ということに尽きるだろう。冷ややかなドラム・…
スティーヴ・アルビニと組んでの「ロック」なジャーヴィス!……それってどうなんだろ?と懐疑的になるリスナーは少なくないと思う。ジャーヴィスの声もソングライティングも、USオルタナ/グランジ的なサウンド…
今年のフジ・ロック、いろいろ楽しみはあるのだが、なかでもダンス・ミュージックの充実ぶりにはかなり期待度が高まっている。ディプロもいるしピーチズもいるし、クルッカーズもフェイク・ブラッドもいるのだ。そ…
前作リリース後にトムが脱退、代わりに入ったのはタトゥーだらけのイカついダグ。ってことでちょっとドキドキしていたのだが、新作を聴いてみたら彼のドラムは驚くほど穏やか&軽やかでバンドのポップなイメージに…
今年のサマーソニックも含めて3年連続、日本の夏フェスへの参加となるCSS。これはその来日を記念しての日本企画編集盤。『ドンキー』以降のBサイドや未発表曲、リミックスが収録されている。 しかし、CSSの場合…
再結成に対する感慨の無さ加減とは裏腹に「『ダイナソーはこれだけいいバンドだぞ』っていうのを見せる……」とギラリと語ったり、ライブで鬼神のような存在感を見せ付けたかと思えば、ブラック・メタルに没頭〜フ…
鼓膜を裂かんばかりのフルテンの重低音や、白目を剥くほど常軌を逸した狂気や、奇天烈の限りを尽くしたシンセ/サンプリング音……そういった要素の中からカオスを描き出すミュージシャンは決して少なくないが、オ…
千葉で結成されたバンドのファースト・フル・アルバム。“六法全書”、“シナリオ”、“傾向と対策”といったタイトル通り、あらかじめ用意された枠組み、路線について歌った曲が収録されている。もちろん、それら…
VOLA & THE ORIENTAL MACHINEと、イタリアのバンドHEY HEY RADIO!によるスプリット・シングル。各バンド2曲ずつ、合計4曲が収録されている。全曲に共通しているのは、ニュー・ウェイヴへの敬愛を持ちつつ、やり…
時の経過とともにバンドがアップデイトされていくように、かつて世に出た既発曲も、時代毎に更新され、そして再リリースされてもいい。そんな理想を抱くミュージシャンは、数知れないだろう。ただ現実はそう簡単な…
前作『キラキラ!』に続く、ソカバンの2ndアルバム『ハピネス!』。タイトルから推し量れるように、甘くてキラキラの青春ロック路線は変わらない。しかも、全ての曲が1発録り(収録日数1日)と、より生々しさ、…
1年半ぶり! 待った甲斐があったとは、こういうものを言うんだろう。《We are!!》の掛け声で勇ましく始まる“君を守って 君を愛して”は、彼らならではの優しさと逞しさが堂々と鳴り響くロックである。そして感…
これまで幾度も変化をくぐり抜けてきたテイキング・バック・サンデイが、通算4作目となる新作で「もう一度新しく」なって帰ってきた。06年の前作『ラウダー・ナウ』はビルボード初登場2位を記録するヒット作とな…
たぶんこの人はこの世界がつまらなくて、この世界に溢れている音楽もつまらなくて、歴史とか時代とかが面倒くさくて、それでこういう音楽に行き着いたのだろう。rockin’on6月号のUP&COMINGでも書いたが、ミカチ…
ス、スリーピー・ジャクソン(握手)! この感動の再会のようなおセンチに湿った想いを果たしてどれだけの人と共有できるのかはナゾだけれど、2000年代初頭にデビュー、オセアニアの片隅でフリーキーなポップ・ソ…
視聴し始めてすぐ、テレビ司会者の紹介に「父親」という言葉が出てきた瞬間、後方に映り込んでいた当人が両拳を突き上げ「イエー!」という感じのアクションをとる。それを見た瞬間「あああジェフだあ!」と、泣け…
前作『ヘイ・ヴィーナス!』がロック的ダイナミズムから出発しながらも最後に深いメランコリアの海に沈んでいくような、ある意味非常にペシミスティックで、だからこそ美しい情緒の一側面を浮かび上がらせたアルバ…
キツネ発のUKエレクトロ大型新人、オートクラッツ。昨年夏にはグラストンベリーのメイン・ステージに出演したり、アンダーワールドのロンドン公演のサポートに抜擢されたりと“良血”っぷりを見せてきた彼らが、…
つくづくいいバンドだと思う。日本では残念ながら、そこまで巨大なセールスを記録してはいないけれど、欧米ではフェスのヘッドライナーを務めるほどのファンベースを持つプラシーボ。だから、9年もの間、来日がな…
反則技、というのがブラック・アイド・ピーズがここまで市民権を得た理由だと勝手に思っている。元々は生バンドをバックに、2MCであたたかみのあるヒップホップをやるユニットだったが、レーベルの不運もあって…
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