BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区

BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月23日公演より Photo by 田中聖太郎9月23日公演より Photo by 田中聖太郎

●セットリスト
1. FLY HIGH
2. Baby, I want you.
3. 真っ赤な夜
4. THE SEASIDE STORY
5. 薔薇色の日々
6. ORIENTAL LOVE STORY
7. スピード
8. RENDEZVOUS ~ランデヴー~
9. DADA DISCO - G J T H B K H T D –
10. Coyote
11. Cuba Libre
12. CLIMAX TOGETHER
13. 美 NEO Universe
14. DIABOLO
15. 無題
(アンコール)
EN1. ・・・IN HEAVEN・・・
EN2. MOON LIGHT
EN3. LOVE PARADE
(ダブルアンコール)
DEN1. STEPPERS-PARADE-
DEN2. Alice in Wonder Underground
DEN3. New World


BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月23日公演より Photo by 田中聖太郎9月23日公演より Photo by 田中聖太郎
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月23日公演より Photo by 田中聖太郎9月23日公演より Photo by 田中聖太郎
デビュー30周年を迎えたBUCK-TICKが、9月23日、24日にお台場野外特設会場で開催したアニバーサリーイベント「THE PARADE」。1日目を「FLY SIDE」、2日目を「HIGH SIDE」と題して、ほとんどかぶりのないセットリストで計2万人を魅了した。
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月23日公演より Photo by 田中聖太郎9月23日公演より Photo by 田中聖太郎
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月23日公演より Photo by 田中聖太郎9月23日公演より Photo by 田中聖太郎
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月23日公演より Photo by 田中聖太郎9月23日公演より Photo by 田中聖太郎
「THE PARADE」と題して彼らが野外イベントを行ったのはこれが3回目。過去2回は親しいアーティストが多数参加するフェス形式だったが今回はワンマン2daysとあって気合が違った。2日間で演奏したのは敢えて代表曲を外したかに思えるレアな約40曲。両日ほとんどかぶりがないセットリストで普通そこまで変えないだろうと思うが、彼らは無理を承知で敢行したのだ。1日目は“惡の華”などシングル曲やパンキッシュな“PHYSICAL NEUROSE”、幻想的な“ILLUSION”に壮大な“夢魔 -The Nightmare”で本編を終わるドラマチックな流れで、櫻井敦司(Vo)は「30年やってると、いろいろあります。30年も一緒にやれるメンバーは幸せです」とこの日を迎えた喜びを語った。

BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月24日公演より Photo by 田中聖太郎9月24日公演より Photo by 田中聖太郎
2日目はさらにドラマチックだった。この2日間のテーマ曲ともいうべき“FLY HIGH”からスタートし、「WELCOME! 今夜も楽しんでください!」と櫻井が呼びかけオーディエンスを煽っていく。『アトム 未来派 No.9 』からの“THE SEASIDE STORY”に、2作目『SEVENTH HEAVEN』の“ORIENTAL LOVE STORY”と新旧の曲が並んでいくと、彼等が30年の間に培ってきたものが、地層のように浮かび上がってくる気がした。
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月24日公演より Photo by 田中聖太郎9月24日公演より Photo by 田中聖太郎
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月24日公演より Photo by 田中聖太郎9月24日公演より Photo by 田中聖太郎
何よりも、櫻井が言ったように30年不動のメンバーで続けてきたことで培われた呼吸やバランスこそ唯一無二だ。シアトリカルな身振りをつけてドラマチックに歌う櫻井、ユニークなフォルムのギターを弾きながら跳ねたり回ったり、耳目をひきつけずにおかない今井寿(G)。このふたりを看板に、しっかり脇を固める星野英彦(G)と樋口豊(B)も、この日は珍しく積極的にフロントに出たり左右に伸びる花道へも進んだりと大活躍してオーディエンスを沸かせた。またバンドの要であるヤガミ・トール(Dr)はトレードマークの高く固めたモヒカンを揺らめかせて、クールにツーバスのドラムセットを叩き続けていた。
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月24日公演より Photo by 田中聖太郎9月24日公演より Photo by 田中聖太郎
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月24日公演より Photo by 田中聖太郎9月24日公演より Photo by 田中聖太郎
そんな5人で演奏してきた楽曲は、ポップでキャッチーな軸を持ちながら退廃美や前衛性も取り込んで、華も毒もある中毒性の高いものだ。櫻井と今井が楽曲に注ぎ込んで来たその美学は、時に自家中毒を起こしがちなものだが、彼等にはそれがない。常に空気の流れを変えて新鮮な驚きを提供してきた。新しいもの好きな今井の柔軟なセンスやツボを押さえた審美眼がバンドサウンドに新風を吹き込み、櫻井の独特な言葉選びが深く想像力を刺激する。例えばこの日、BUCK-TICKならではを思わせた終盤だ。櫻井と今井が掛け合いで歌う“DADA DISCO - G J T H B K H T D –”は4ツ打ちで踊らせ、“Cuba Libre”はカリブ海へと誘った。BUCK-TICKにとって様式はない。けれど貫かれた意思はある。
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月24日公演より Photo by 田中聖太郎9月24日公演より Photo by 田中聖太郎
本編の最後を飾った曲“無題”は、そんな彼等の姿勢を言外に伝えていた。彼等のレパートリーの中でも最も手強い曲の一つと言えそうなこの曲は、最高にアグレッシブでロマンチックで、重いビートが胸に突き刺さる。アゲアゲにアゲて終わるどころか、最後にずしりと重いものを置いて、彼等はステージを降りたのだ。これこそ、BUCK-TICKにしかできない技だろう。
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月24日公演より Photo by 田中聖太郎9月24日公演より Photo by 田中聖太郎
アンコールで「30年前、ビクターのディレクター田中さんに声をかけてもらって、人生が、バンドが変わりました。そして大好きな音楽をこのメンバー5人でやってこれて幸せです」と櫻井。そんな思いが伝わる初期の人気曲“・・・IN HEAVEN・・・”、“MOON LIGHT”が続いて5人もオーディエンスも共に弾け、ダブルアンコールの最後は櫻井が「みんなで新しい世界へ行きましょう!」と“New World”。ひときわ心のこもった歌と、ステージを走り回るギターのふたり、笑顔のリズム隊にオーディエンスからエールが送られた。ステージを降りる前に、今までステージで言葉など発したことのない今井が「バイバイ」と挨拶したのが、この2日間が彼等にとってどれほどスペシャルだったかを物語っていた。(今井智子)
BUCK-TICK/お台場野外特設会場J地区 - 9月24日公演より Photo by 田中聖太郎9月24日公演より Photo by 田中聖太郎

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