ONE OK ROCK/国立代々木競技場 第一体育館

ONE OK ROCK/国立代々木競技場 第一体育館 - All photo by Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)All photo by Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

※以下のテキストでは、演奏曲のタイトルを表記しています。ご了承の上、お読みください。

「準備はいいですか東京? 楽しい日にしましょう。素晴らしい日にしましょう。奇跡の日にしましょう!」と序盤のMCで満場のオーディエンスにTaka(Vo)が語りかけた時点で、すでに会場にはむせ返るばかりの歓喜と熱狂が渦巻いている。そして、「さあ、手加減はしねえぞ。お前らもそのつもりでかかってこい!」のコールが、国立代々木競技場第一体育館をさらなる狂騒と高揚感の頂へと連れ出していく――。

ONE OK ROCK/国立代々木競技場 第一体育館

音楽面での劇的進化を決定づけた名盤アルバム『Eye of the Storm』がリリースされたのが2019年2月。その直後から北米ツアーを皮切りにヨーロッパ、US&メキシコを回るハードなスケジュールを縫って、エド・シーランのアジアツアーをサポート……と文字通り世界中を駆け巡ってきたONE OK ROCKが、昨年9月から約5ヶ月かけて日本中のアリーナ会場をサーキットしてきた全国ツアー「ONE OK ROCK 2019 - 2020 “Eye of the Storm” JAPAN TOUR」の、東京・国立代々木第一体育館2Daysの2日目。
愛知・ポートメッセなごや公演の振替・追加公演スケジュール(11/13 → 3/31&4/1)を残してはいるものの、「今日はお前らに、俺たちの集大成を見せてやるよ!」というTakaの言葉通り、この1年間の激闘の日々の中でONE OK ROCKが突き詰めてきたロックの哲学――「観る者の魂から不屈のロックを噴き上がらせるために、己のロックの純度と強度を研ぎ澄ませる」とでも言うべき求道的なバンドの在り方を、この日のライブは揺るぎなく浮き彫りにするものだった。

ONE OK ROCK/国立代々木競技場 第一体育館

暗転したステージを覆う紗幕にグラフィック化されたTakaの顔が大きく映し出され、“Eye of the Storm”の会場一丸のシンガロングをいきなりクライマックス級の熱量へと誘っていく――という開幕の風景が早くも伝説的なロックの一夜を予感させる中、4人は”Take me to the top”から“We are”へ、と次々に超弩級のアンセムを畳み掛けていく。
代々木体育館の巨大な空間を力強く揺さぶる波動の如きRyota(B)&Tomoya(Dr)のリズムワーク。ソリッドかつダイナミックなギタープレイで新次元のサウンドスケープを描き出していくToru(G)。そして、強靭に鍛え上がったバンドアンサンブルを、無限のロックの地平へと導いてみせるTakaの激唱のバイタリティ――。“Can't Wait”や“Head High”など『Eye of the Storm』の楽曲の大半をセットリストの主軸として盛り込んだ今回のアクトで、世界基準のサウンドメイキングすらも完全に血肉化したバンドの「今」のハイパーな凄味を自ら証明するだけでなく、ONE OK ROCKは既存曲も含めたすべてを、さらなる革新に満ちた未来への号砲として撃ち放ってみせた。そんな中で鳴り渡った“Grow Old Die Young”のアリーナ&客席一面の大合唱は、それこそロック新時代の聖歌と呼びたいくらいの、神秘性にも似た訴求力をもって胸に響いた。

そんな爆発的なまでにハイエナジーなロックを放ち続ける一方で、4人は「調子どうですか? もっと行けるやろ!」(Ryota)、「俺たちがツアーで積み重ねてきたものを、全部受け止めてほしいと思います」(Tomoya)、「出せるもの全部残して帰りたいと思ってます。最後までよろしく!」(Toru)、「死んでもいいつもりでここに来ました!」(Taka)とそれぞれにあふれんばかりの意気込みを語り、中盤のMCパートでは演奏中に歌詞を飛ばしたTakaをメンバーがいじり、さらには会場から観客をステージに上げてトークを繰り広げ……と無防備なほどにフレンドリーな表情を見せていたのも印象的だった。

ONE OK ROCK/国立代々木競技場 第一体育館

“Change”にシンガロングとハンドウェーブの輪が広がり、“Worst in Me”のクールな音像とレーザー光線が乱反射し合いながらミステリアスな空間を生み出していく。Toruがアコギに持ち替えて披露した“Be the light”が、世界中の悲しみに寄り添うように優しく響き渡り、さらにTomoya・ピアノ/Toru&RyotaのWギター編成で“In the Stars”……といった具合に、4人のサウンドは中盤以降もその色合いを多彩に変化させながら、観客をその音世界のさらにその先へと引き込んでいく。
Takaが一時退場、Toru・Ryota・Tomoyaの3人によるインストセッションに続く“Push Back”ではなんとTakaがアリーナ後方に登場してステージへ全力疾走!というサプライズに沸き起こった大歓声を、そのまま雄叫びのような合唱の歌声に変え、“キミシダイ列車”〜“じぶんROCK”の流れで激震の熱狂へと会場丸ごと叩き込んでみせる。「エグい! エグいわ。楽しいわ。ありがとう!」と呼びかけるTakaの言葉にも充実の色が滲む。

ONE OK ROCK/国立代々木競技場 第一体育館

「2年前にね、『ONE OK ROCKは新たに第2章をスタートします』と言い切りました。それは僕らの中では必然で。ひとつのことを13〜14年やるってなかなかないじゃないですか? 俺らにとっても『初めまして』になる。でも、ここまで続いたら、どこまで行けるか自分たちでも見てみたいし」
ライブ終盤、Takaはそんな言葉で自らの「変革の意味」を語っていた。
「俺たちの決意をアルバムにこめたのが『Eye of the Storm』です。メロディとかアレンジも大きく変わったんだけど、俺らはいつだって『自分たちに必要なこと』しかやらないと決めてます。周りがどうとかじゃない、自分がどうするか――自分がこうやって提示して、それを受け止めるみなさんがいて。『どうするんですか?』と。そういうシンプルなことだと思います。そして、それが僕はロックンロールだと思ってます。だから、精一杯僕らは、みなさん一人ひとりの人生を変えるつもりで演奏して、歌を歌っています」
さらに続けて、「これから『第2章』の幕を開けて、きっといろんな困難が待ってると僕は感じてるし。でも、そんな困難に負けずに――この日本の、当たり前とされてる既存のシステムを全部ぶっ壊して、新しい世界を作りたいと思います!」の宣誓とともに、“Giants”からライブはいよいよクライマックスへ。“The Beginning”から“Mighty Long Fall”へ流れ込んで紅蓮の衝動を燃え盛らせ、“Wasted Nights”の壮麗な旋律が観客の圧巻のコーラスを呼び起こしていく――。ラストのロングトーンを朗々と響かせ、拳を掲げるTakaの姿に、惜しみない拍手喝采が会場一面から降り注いでいった。

ONE OK ROCK/国立代々木競技場 第一体育館

「すげえいいツアーだった! みんなといれて幸せでした!」(Taka)と“Stand Out Fit In”をアンコールで披露し、シンガロングとクラップの波を巻き起こしてみせた4人。
「これから何が起きてもONE OK ROCKを諦めません。この声とこのソウルが続く限り、このバンドの一員として、しっかりとONE OK ROCKの歴史をぶっとく続けていきたいと思います。そのために開いた『第2章』です。今回は本当に、俺たちの――あんな大規模な変化を遂げたアルバムを聴いて、覚えて、ライブに遊びに来てくれて、ありがとうございました!」というTakaのエモーショナルなメッセージとともに轟かせたこの日のラストナンバーは“完全感覚Dreamer”だった。Takaいわく「このバンドを組んでからツアーでずーっとやり続けてた曲」が、バンドとファンとの絆の証のようにひときわ熱く強く大空間を震わせていった。

未知のトライアルへと身を投じた4人の覚悟が、ONE OK ROCKの音楽を通してオーディエンス一丸の壮大な歌となり、時代を闘い抜くための凱歌として鳴り渡る――。最高のロックアクトだった。(高橋智樹)


●セットリスト
01.Eye of the Storm
02.Take me to the top
03.We are
04.Taking Off
05.Re:make
06.Can't Wait
07.Clock Strikes
08.Head High
09.Grow Old Die Young
10.Change
11.Worst in Me
12.Be the light
13.In the Stars
14.(instrumental)
15.Push Back
16.キミシダイ列車
17.じぶんROCK
18.Giants
19.The Beginning
20.Mighty Long Fall
21.Wasted Nights
(アンコール)
EN1.Stand Out Fit In
EN2.完全感覚Dreamer



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