Novelbright/渋谷CLUB QUATTRO

Novelbright/渋谷CLUB QUATTRO - All photo by 堀内れい子All photo by 堀内れい子

●セットリスト
1.Walking with you
2.Count on me
3.Shall we dance??
4.We are calling you
5.フォーリン・ヴィーナス
6.the Eternal oath
7.parade -Я-
8.Rain Dancer
9.夜空に舞う鷹のように
10.ヒカリへ
11.また明日
12.ふたつの影
13.Photo album
14.Heart voice
15.ランナーズハイ
16.Revive
17.Morning Light
18.拝啓、親愛なる君へ
(アンコール)
EN1.スタートライン


昨年9月に、Novelbrightがミニアルバム『「EN.」』をリリースしたとき、そのリリースツアーの追加公演で、東名阪クアトロワンマンまでやることになるとは、誰も想像していなかったと思う。ところが、昨年末に行われた路上ライブの模様がSNSで爆発に拡散されたことで状況は一変。『「EN.」』リリースツアーの全5ヶ所をソールドアウトすると、いまや彼らは2020年ネクストブレイクの筆頭にあげられる最重要バンドの1組になった。以下のレポートは、そんなNovelbrightが、1月から開催してきた『「EN. -アンピリオド-」RELEASE ONEMAN TOUR アンコール編』の中から、2月6日に開催された渋谷CLUB QUATTRO・ファイナルの模様をレポートする。ライブ中、ボーカルの竹中雄大はクアトロについて、「インディーズバンドが埋めないといけない登竜門だと思っていた」と言っていた。かねてから目標のひとつに掲げてきたバンド史上最大キャパの会場に立った彼らは、バンドを取り巻く強い追い風をしっかりと前進のエネルギーに変えながらも、決して浮足立った気配はなく、これまでと同じように、お客さん一人ひとりの心に訴えかける歌を届けるという姿勢を貫き続けていた。

Novelbright/渋谷CLUB QUATTRO

会場にSEが流れ出すと、最初にねぎ(Dr)がひとりでステージに現れて、ドラムを叩き出した。続けて、圭吾(B)、沖聡次郎(G)、山田海斗(G)が加わると、最後に雄大が登場。高く両手を挙げて、大きな歓声を受け止める。「待ちに待ったワンマンのファイナルです!」。その時間の訪れを祝福するように歓喜の第一声を届けると、ライブは“Walking with you”からスタート。透明感と力強さをあわせもった雄大の歌声が一瞬にしてフロアを掌握する。バンドのサウンドをブレイクさせた瞬間、世界大会で二度の優勝経験を持つ雄大が美しい口笛を聞かせた“Count on me”、ダンサブルな“Shall we dance??”から、圭吾の跳ねるベースがファンキーな空間を生んだ“フォーリン・ヴィーナス”へ。ドラムのねぎは時折くるくるとスティックをまわす派手なパフォーマンスを見せたかと思えば、両翼を支える聡次郎と海斗のツインギターが鮮やかなソロを次々と決める。ファンタジックなインスト曲“parade -Я-”からドラマチックにつないだ“Rain Dancer”への流れはとても美しかった。Novelbrightは雄大の「歌」が際出つバンドだが、それぞれの楽器隊の個性を生かし、曲ごとにまったく異なる世界を描く多彩なアレンジはライブでこそ映える。メンバー全員の総合力で闘えるバンドなのだ。

Novelbright/渋谷CLUB QUATTRO
Novelbright/渋谷CLUB QUATTRO
Novelbright/渋谷CLUB QUATTRO

MCでは、昨年末に東京に引っ越してきたが(ノーブラは大阪出身のバンド)、「電車が多くて(迷うから)、集合時間に間に合わない(笑)」(圭吾)と、慣れない東京暮らしの話で会場を和ませると、中盤に畳みかけたバラード曲の数々は圧巻だった。繊細なピアノと三拍子のアレンジで聞かせた“夜空に舞う鷹のように”や、「みんなが抱えているストレスとか不安を吹き飛ばすように歌います」と伝えた「救い」のバラード“ヒカリへ”、バンド結成当時から大切に歌い続けている“Photo album”から、ステージに美しく光が降り注ぐなかで届けた全編英語詞の“Heart voice”へと、雄大が感情豊かに歌い上げる歌の訴求力、包容力は、すでにインディーズバンドの域を超えていた。なかでも、《ありふれた毎日の中で僕ら手を取り合うよ》と語りかけるように届けた“また明日”は、「お客さんと一緒に夢を叶えていく」というバンドの在り方を象徴するような強くて優しい1曲だった。

ライブが終盤に差し掛かると、昨年の2月頃までは、東阪ワンマンがソールドできずに悔しい想いをしていたと振り返り、「いまは求められるバンドになれて、幸せでいっぱいです!」(雄大)と、いまのバンドの状況について素直に喜び伝えると、1月から配信中の新曲“ランナーズハイ”を披露。上昇気流に乗ったバンドの勢いを物語るような疾走感あふれるナンバーから、いよいよライブはクライマックスへと突入していく。「僕らは路上ライブのバンドでもなければ、アイドルでもない。正真正銘5人組のロックバンドなんで、最後ぶっ飛ばしていきます!」と、雄大が気合いを込めて伝え、息の合ったハンドクラップが湧いた“Morning Light”では、「東京で何十回もライブをやってきたけど、今日がいちばん楽しいです!」と喜びを爆発させた。最後のMCでは、これまで何度もメンバーチェンジを繰り返したこと、5人で同じ部屋を借りて全国を駆け回ったことなどを振り返り、「自分がやってきた道はマジで間違いじゃなかったと思いました」と感極まったように言うと、「こんなこと言うつもりじゃなかったんだけど……」と前置きをして、改めてメンバーやマネージャー、お客さんに感謝を伝える場面もあった。それは、結成から7年、Novelbrightというバンドの道のりが、決して順風満帆なだけではなかったからこそ、ようやくこの場所に立つことができた感慨が言わせた言葉だったのだろう。

Novelbright/渋谷CLUB QUATTRO
Novelbright/渋谷CLUB QUATTRO
Novelbright/渋谷CLUB QUATTRO

アンコールでは、雄大が「バンドをはじめたときから根拠のない自信があった。俺が売れないで、誰が売れるんだって」と伝え、「根拠のない自信があれば、けっこう何でもできる。それを人生かけて証明していきたい!」と力強く宣言をして、開放感あふれる“スタートライン”で、ライブは終演。この日が、集まったお客さん一人ひとりにとっての新たな始まりの日になれば。そう願うように届けたラストソングは、心に、このライブハウスを出たあとにも消えない勇気の火を灯すような歌だった。

なお、この日のライブでNovelbrightは、5月に初のフルアルバムのリリース、6月からは初となる東名阪Zeppワンマンツアーを開催することを発表した。王道で言えば、あいだに恵比寿LIQUIDROOM、マイナビBLITZ赤坂を挟むことが多いが、すべてを吹っ飛ばして、彼らは一気にZeppを目指すということだ。この発表にあわせて、雄大は「インディーズバンドの底力を舐めんなよ」という気持ちで臨むと宣言。2020年、Novelbrightはどこまで上り詰めるのか。いま、このバンドの天井が見えない。(秦理絵)

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