マキシマム ザ ホルモン @ 八王子MATCH VOX

“爪爪爪 出張 裏FINAL TOUR”の、ファイナルは一昨日のJCBホールだったが、その2日後の今日、地元八王子のMATCH VOXで裏ファイナルがあるというので(つまり裏ファイナルツアーの裏ファイナル、というややこしいライブ。ナヲちゃん曰く「裏の裏だから、表です!」だそうです)、面白そうだからそっちをレポートさせてください、入れてもらえません? とお願いしたら、OKもらえたので、行ってきました。

なんで面白そうだと思ったのかというと、ホルモンを至近距離で観れたらすごいだろうなあ、というのと(個人的にこれまでホルモンを観たことあるのは、最も小さいハコでも渋谷O-WESTなので)、小さいライブハウスでぐしゃぐしゃのドロドロになる、バンドとお客さんのさまを目の当たりにしたら楽しそうだなあ、というのの、2つの理由です。
前者は、まさに! まさにもんのすごい迫力で、期待以上に楽しめたけど、問題は後者。ぐしゃぐしゃのドロドロになるの、自分もだってことを忘れてました。ゲストの1番目、DOLCEの時はまだ大丈夫だったけど、2番目のJr.MONSTERあたりから怪しくなり始め、ホルモン登場前の段階で、既に「猛熱」「酸欠」「高湿度」の下地ががっちりとできあがり、ホルモンが始まった瞬間に、もうアウト。
MCの度に、スタッフがホール後方の防音扉を開け、外からでっかい扇風機で外気を送りこんでいたが、再び演奏が始まるとたちどころに元通り。久々に、酸欠ライブというものを、心ゆくまで味わいました。

もちろん、メンバーもキツそう。そんな状況なのに、手を抜くどころか逆に過剰になっているくらいのテンションで、次から次へと曲を連打していく。なのでフロアはさらにアガる。そして空気はますます薄くなる。という、好循環なんだか悪循環なんだかとっても判断に苦しむ、地獄絵図とも天国絵図とも言える状況が生まれていた。
本編あと1曲、という時に、ナヲちゃん、「ああっ、あと1曲で終わりだあ(うれしそうに)」と、思わず本音をもらしていました。

そんな状況下でプレイするホルモンを、至近距離で観て、思ったこと。
早死にするぞ、あんたら。
縁起でもないですね。すみません。ただ、こんなすんげえテンションのステージを毎晩やっていたら、ツアー終わる頃に頭真っ白になっててもおかしくない、1年で5歳くらい歳をとっても不思議じゃない、それほどのライブを、今のホルモンはやっている、という意味です。
体力面だけじゃなくて、気力面においても。というか、気力面が特に。脳内を、尋常じゃないテンションに高めてライブに臨んでいるのが、近くで観れた分、ほんとにリアルに伝わってきた。すごいと思った。で、ちょっと心配にすらなってしまった。

改めて思ったけど、ホルモンのライブって、ステージの上に関しては、踊って暴れてはいスッキリ、みたいなヘルシーなもんじゃない。己の中に巣食う、魔物のような、怪物のような、手に負えない何かを、音楽によって外へ出して大爆発させる、ということ。そんな、危険で反社会的な匂いが、ステージの上に満ちている。
で、爆発させたらすっきりするんじゃなくて、爆発させればさせるほど、その魔物が強くなっていって、やがては身体が乗っ取られてしまうんじゃないか。というような、怖さを感じたわけです。

身体と心を張ったエンタテインメントだなあ、と思った。ホルモンってすごい。(兵庫慎司)
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