『君の名は。』から続く、新海誠の映画とRADWIMPSの音楽の関係性。前作でも、絵と音楽の一体感は圧倒的な感動や説得力を生み出していたが、本作ではさらにその先に行っている。野田は新海について「単純に波長が合う」というが、新海と野田の表現者としての姿勢、そして生き様に共通するものがあるからこそ奇跡が起きることがわかる。
新海さんって、気に入る、気に入らないは別として、その映画を浴びた体験は絶対に特別なものにするんだという信念を持ってやっている方で、そこは間違いなく揺るがないし、その上でのこのストーリーだと思うんですよね。で、僕はやっぱり新海さんのそういうところが好きなんですよ。僕の恋愛観にもちょっと通じる気もするし。だから、俺なりの「だってこうだもん」っていう説得を音楽でできたらいいなと思った(野田)
本作の予告編でも流れる“愛にできることはまだあるかい”は、野田が脚本をもらって最初にできた曲だという。この曲を、そして《僕にできることはまだあるかい》という歌詞を、新海はこう受け止める。
僕はそれって、洋次郎さんが映画に向き合う態度そのものみたいな言葉だなと思うんです。《僕にできることはまだあるかい》っていう。そんなに作品に投資する人なんだなってあの曲を聴く度に思うし、不思議なバランスの人だなと思います(新海)
公開前から『天気の子』という作品が持つ、激しさや温かさを伝え続けているRADWIMPSの音楽。映画公開、そしてサウンドトラックアルバムの発売とともに、この対談からも映画と楽曲に込められたメッセージを感じとってほしい。
また、『CUT』2019年8月号ではほかにも、主人公とヒロインの声優を務めた醍醐虎汰朗と森七菜の対談、RADWIMPSの楽曲にボーカルとして参加した三浦透子のインタビューも掲載。『天気の子』の感動や衝撃をより深く味わえる、必読の特集となっている。
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