現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』10月号に04 Limited Sazabys・GENが登場!ポップに重たいこと、暗いことを言えるのは、僕らの武器だと思っています
混迷の時代を駆け抜けたフォーリミの勲章にして最高傑作が完成!
4年ぶり4枚目のフルアルバム『Harvest』超最速インタビュー
インタビュー=徳山弘基 撮影=丸山桃子
4年ぶり4枚目のフルアルバムが『Harvest』というタイトルなったのは、自信の現れだと思う。マスタリング直後、最速タイミングで聴いたこのアルバムの第一印象は、とにかく痛快でポップな作品というもの。そこから何度も聴き込んでいくと、次第に彼らのハードでエッジーな部分も浮かび上がり、ロックアルバムとしての完成度も相当高いことがわかる。フォーリミのストロングポイントが全面に押し出されたアルバムであり、遊び心やおふざけこそあれど、余白や隙の類が一切ない。文句なしに最高傑作と呼んでいいだろう。
しかし3rdアルバム『SOIL』(土壌)、シングル『SEED』(種)の流れがあり、そこから今回の「収穫」に至るプロセスは決して平坦ではなかった。GEN(B・Vo)の突発性難聴は大きな危機感をもたらしたし、言うまでもなくコロナはバンドに決定的なダメージを与えることになった。予定されていたツアーは中止となり、彼らのライフワークである「YON FES」も2年連続で開催を断念した。一時GENは茫然自失状態だったという。そこから奇跡の復活劇、驚異的なV字回復というドラマのようなストーリーがバンドに訪れたわけではなく、徐々に現実を受け入れたり、状況を打破したりすることでここまで前進してきた。改めてこの4年の道のりを辿りながら、この傑作の誕生を祝し、この決定打が生まれた背景を詳細に解き明かしていきたいと思う。2号連続展開でおくる『Harvest』収穫取材、まずはGENのソロインタビューから。(徳山弘基)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2022年10月号より抜粋)