言葉はなんでもいいのかなっていう境地にもなっていて。
言葉の良し悪しでアーティストの味は測り得ない、俺の味は消えないでしょ、とさえも思った
これは昨年末にとらせてもらったインタビューで、川上洋平とともに、2023年を振り返り、来る新たな1年への希望を語り合う、とても前向きなインタビューになっている。洋平と僕の、大きな手応えになっているのが、新曲“todayyyyy”である。流線型の美しいメロディ、景色を振り切るように疾走するアンサンブル、高く舞い上がっていく歌声――。この楽曲は、ファンなら誰もが垂涎のエッセンスが見事にアップデートされている極めて高品質なナンバーだ。複雑ではない。むしろ一筆書きで描かれたようなメロディはどこまでも伸びやかで、洋平の歌もまたクリアに晴れ渡っている。今彼の目に映る景色は曇りなく、この1年に期する思いがいかに確かな実感に基づいているのかが伝わってくる。
この秋、 [Alexandros]は自身主催の大型野外フェスを、ゆかりの地・相模原にて行う。母校青山学院大学でのリベンジライブも決定し、楽曲制作も順調。頂点を目指し虎視眈々と歩みを重ねてきた[Alexandros]にとって、2024年はまさに実りの1年になるだろう。
“todayyyyy”は何度負けても未来を切り開いていく決意を歌った楽曲である。戦い続け、未来へ疾走していく楽曲に「today」と名付ける川上洋平の感性と価値観が僕はやはり好きだ。この曲を聴きながら、ぜひ読んでほしい。
インタビュー=小栁大輔 撮影= Yusuke Miyazaki (SEPT)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年3月号より抜粋)
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