【JAPAN最新号】マルシィ・吉田右京が描く「枯れゆく恋」と「永遠の愛」──攻撃的な“ピエロ”、王道を更新した“プレゼント”で恋愛のすべてと向き合った両極端な2曲をひもとく

心温まる幸せな楽曲も、失恋の感情も、両方書き続けていきたい。幸せがあっても落ち込んで、またちょっと起き上がって、みたいな波があるから

マルシィの恋愛曲がどんどんと広まっている。“絵空”や“未来図”“ラブソング”といった名曲がとても多くの人に聴かれているという事実もさることながら、「マルシィといえばこういう恋愛曲を歌うバンドだよね」というイメージがリスナーにもすっかり定着している。切なくも尊い一途な恋愛感情を、誰もが受け取りやすい最短距離のメロディと言葉で描く、マルシィ流の恋愛曲を確立させた。だからこそ、“ピエロ”と“プレゼント”のふたつの新曲は、今後のマルシィにとって大きな意味を持つことになるだろう。“ピエロ”は、みんなが抱いているマルシィのイメージを裏切り、バンドサウンドと打ち込みを融合させたダークな世界観で、大切な人に対する行き過ぎた愛情が恨みに変わるさまを描いた今までにない攻撃的な楽曲。そして“プレゼント”は、マルシィに期待されている幸せな未来を思い描くあたたかなラブソングと真正面から向き合った、紛れもない名曲となった。みんなの「マルシィ像」を背負いながら、挑戦も王道もどちらもこだわり抜いて完成させた2曲について、JAPANでは初めての吉田右京(Vo・G)ソロインタビューでじっくり語り合った。

インタビュー=有本早季 撮影=藤原江理奈
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年11月号より抜粋)


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