サバシスターは走り続けている。ライブを重ねて、足並み揃って、みんなの考えが少しずつ一緒になってる。
想像してる未来は一緒だから、一緒に歩いていこうって
23公演にも及ぶ「覚悟を決めろ!ツアー」を完走、全国フェス行脚、9月末からまたツアーがスタートし、ファイナルのZepp DiverCityワンマンは即完──と全速力でライブの日々を走り続けている。
そんな中で届けられた2nd EP『あの夜のはなし』を聴いて僕はこう思った。サバシスターはめちゃくちゃ強くなっている、と。
1st EP『アテンション!!』と同じくGK(Dr・Cho)のドラムから始まりながら、音圧もリズムも格段にたくましくなった“作戦会議”。なち(Vo・G)の普遍的語彙力と時空を歪める神視点が楽しくダンスする“ポテサラ”。るみなす(G・Cho)のギターが先導するロックサウンドとともに青春の切なさが駆け抜ける“ひとりぼっちと廊下の窓”。そして、ライブバンドとしての覚悟が確かに刻まれた“ハイエースナンバー”。
サバシスターの「今」を余すことなく出し切った4曲すべてには、サバシスター=人生の日々を経てもっともっと強固になったバンドの信念と、3ピースだからこそ紡ぎ出せる絆のようなサウンドが貫かれている。
反骨精神で突っ走ってきた季節を越え、バンドとしての居場所を見つけたサバシスター。できることが増え、やるべきことが明確になってきたサバシスター。そして何より「この3人だから最強だ」という思いを深めたサバシスターは、これからもっともっと強くなる。向かうところさらに敵なし、である。
インタビュー=畑雄介 撮影=YUKI KAWASHIMA
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年11月号より抜粋)
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