ひとつとして似た曲がない──最大の褒め言葉でもあるが、アーティストを知るうえでは疑問になりうるかもしれない。ひと言で「こういう音楽やってます」と説明できる強さは確かにある。ただ、Dannie Mayがオールジャンルの音楽を作り続けるのには明確な意思がある。あらゆるジャンルを掛け合わせ、そのいい部分だけを抽出した純度の高い音楽を生むこと。人生の楽しいときも悲しいときもどんな場面でも、何か1曲は聴いてもらえるような幅広い楽曲を作ること。その意思の下に作られた音楽は、それぞれはバラバラに聞こえても、人生の葛藤や音楽にかける想いが乗った人間味のある歌詞と、観客を巻き込むエンタメ性の高いライブによって、まだ誰も見たことのない煌めきを放つ「Dannie May色」にすべて染まっていく。最新アルバム『Magic Shower』で彼らの理想の音楽が、そして、最高にポップな表題曲“マジックシャワー”で彼らの音楽に込めた願いが、今よりもっと多くの人に届きますように。
インタビュー=有本早季 撮影=三川キミ
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年11月号より抜粋)
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2024.09.30 12:00