最新曲の“寵愛族”はsanetii史上いちばんポジティブな歌詞が綴られている。《何事も上手にいかんけれど、/僕たちは等しく光ってる》──何者かになれなくても、なんでもない日々の繰り返しだとしても、君は愛されていいのだと、「孤独」を深く理解しているsanetiiが歌うから、警戒心を抱かせずにダイレクトにメッセージが響く。人が孤独を感じやすいこの時代に、いちばん必要とされる音楽をsanetiiは鳴らしているのだ。
文=有本早季
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年12月号より抜粋)
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