ピンク・フロイドのニック・メイソン、ライヴ8以上のイベントでない限り再結成はありえないと語る

ピンク・フロイドのニック・メイソン、ライヴ8以上のイベントでない限り再結成はありえないと語る - 1979年作 『ザ・ウォール』1979年作 『ザ・ウォール』

いよいよ9月28日から旧作のリマスタリング再発が続々とリリースされるピンク・フロイドだが、ドラムのニック・メイソンは今後の再結成の可能性について、地球規模的なイベントでしかありえないと語っている。

バンドは今年の5月にベースのロジャー・ウォーターズが行っていた『ザ・ウォール』の完全ライブ・ツアーの途上で1度再結成を果たしているが、その後、ロジャーは今後ピンク・フロイドとして活動していくつもりはないことを明らかにしている。バンドがそれ以前に再結成を果たしたのは6年前に世界同時チャリティ・フェスとして行われたライヴ8でのことで、この時はキーボードのリック・ライトも含めた4人全員が揃ったライヴとなった。その後、リックは2008年に他界している。

ニックは今後の再結成の可能性について、2005年のライヴ8のようなイベントでも起きない限り、バンドが再び演奏することはないだろうと語っている。「正直言ってふたつの要素があるんだよね」とニックは語っている。「ひとつはロジャーとデイヴ(・ギルモア)が今回一緒にやって実際にはどう感じたかということ、そして、自分ひとりでやっていたのではできないことをかちえることができるというような、そんな恩恵があるように思えるかどうかってことだね」。

「そして、もうひとつはなんかしらの変化をもたらしそうな勢いのあるイベントをなにかやってみたいということだよね。ボブ・ゲルドフよりももっとメジャーな人物が指揮をとって行うライヴ8のより壮大なバージョンというか、『このイベントをやったら、中東和平交渉の成り行きも変わるかもしれないぞ』ってぶち上げられるくらいの奴にやってもらいたいね」

さらにニックはピンク・フロイドのオリジナル・メンバーでありながら、1968年に薬物の影響による奇行に手がつけられなくなり脱退させられたシド・バレットについても触れ、シドのLSDの使用についてもっと助言できなかったものかと後悔していると語っている。「今から振り返ってみると、ぼくたちは本当に事態がわかってなかったからね」とニックは回想する。「シドがポップ・スター・バンドをやりたがらなくなってた時点で、自由にしてあげればよかったのかもしれないね。でも、だからといってシドがその後よくなっていたのかといわれてもわからないけど。結局、ドラッグが大問題になってたり、精神病のこともやっぱりあったかもしれないからね」。

バンドから脱退後、シドは1970年までにソロ・アルバムを2枚リリースしたが、その後は活動が軌道に乗らず、78年に故郷ケンブリッジに帰郷し、実質的に引退。2006年に膵臓がんがもとで他界した。


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