キッス、メンバー選別が紛糾したためロックの殿堂式典でのライヴが中止に
2014.02.26 12:50
4月10日に行われるロックの殿堂入りの式典で殿堂入りするキッスだが、式典でのパフォーマンスは一切行わないことを明らかにしている。パフォーマンスを行わないのは様々なメンバーラインナップのうちどのラインナップにするべきか紛糾したからで、「誰のことも満足させられない、悲しい状況だ」というバンドは次のように釈明している。
「俺たちの意図としてはキッスの全歴史を祝って全メンバーに評価したいということで、長く現メンバーを務めているエリック・セイヤーとエリック・シンガー、あるいはブルース・キューリック、エリック・カーなど、どの時期のメンバーについても、ロックンロール名誉の殿堂側の意見とは無関係に祝福したかったんだ。バンドはその後、相当な歩みを遂げることになったとはいうものの、もちろん、エース(・フレーリー)とピート(・クリス)は俺たちとこのバンドの基盤を作ったメンバーであり、そもそもの最初に二人がいなかったなら、すべてがなかったことになってしまうんだ」
「オリジナル・ラインナップでメイクをして最後に演奏してからもう13年になるけれども、そうした思い出が今回なぞられることはないよ。要するに、今回俺たちはどのラインナップでも演奏しないことに決めたということで、ロックンロール名誉の殿堂入りを果たしたことへの祝福に専念したいと思う」
なお、今回の発表は2月21日にエース・フレイリーがジーン・シモンズとポール・スタンレーによってオリジナル・ラインナップでの再結成パフォーマンスを断られたことをラジオですっぱぬいたことを受けてのもので、エースは次のようにジーンとポールを糾弾していた。
「あいつらは俺たちとのどんな形での再結成も蹴ってきたんだよ。本当に頭に来るよ。ファンが望んでいたもの、ロックンロール名誉の殿堂が望んでいたもの、それをやらないっていうんだから。40年もファンに支えてきてもらってきて、それでもファンの望んでいることをやりたくないってどういうことだよ?」
なお、クリスはファンが高いチケットを買ってしまわないように早めに発表したかったと語っている。クリスもエースも式典に出席するかどうかはまだわからないとしている。
また、ギターとしてかつて参加していたヴィニー・ヴィンセントや今は故人となったマーク・セイントジョンについては、バンド側の声明でも触れられなかったという。