エヴァから想像する音楽。

エヴァから想像する音楽。

8月号の特集のため、エヴァンゲリオンについて色々と考えることがあったわけだが、そのときに無性に聴きたくなった音楽がパラダイス・ガラージこと豊田道倫。

なぜなら、エヴァといえば庵野秀明→庵野秀明が監督した初の実写映画は村上龍原作の『ラブ&ポップ』→『ラブ&ポップ』の予告編にパラダイス・ガラージの“I love you”が使われていたから。

当時、たまたま大阪のレコード店/レーベル、Time Bombの広告に“日本のBECK”みたいな紹介をされているを見て、それをキッカケにデビュー作『ROCK N' ROLL 1500』を買い、彼の愁いを帯びたガサツなフォークの虜になったわけだが(日本のBECKはわからなくもないけど、かなり的外れ。どっちかっていうと日本のウィル・オールダム?)、映画館でこの予告編が流れたとき、かなり動揺したのを覚えている。『ラブ&ピース』は当時まだ新鮮味のあった“援助交際”をテーマにした映画なんだけど、音楽がドンピシャなのだ。本当にパラガほど、日常的な殺伐に合う音楽はない。

ちなみに“I love you”が収録されているのは、98年に出たメジャー・デビュー作となる『実験の夜、発見の朝』。根本は同じなんだけど、メジャー作だけあり、それまでの宅録作とはまるで違う音作りには当時かなりビックリした。今聴いても色あせてない名盤。最近は彼の音楽から離れていたのだが、さっきネットでチェックしてみたら豊田道倫は今年『ギター』という新作を発表していた。早速、注文してみた。

ということで、エヴァンゲリオンの特集を組んで、豊田道倫の新作を買ったという話でした。(内田亮)
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