やっと観れた、すごく観たかった映画1:『カールじいさんの空飛ぶ家』

やっと観れた、すごく観たかった映画1:『カールじいさんの空飛ぶ家』

ピクサーの新作『カールじいさんの空飛ぶ家』。
監督/脚本は『モンスターズ・インク』のピート・ドクターだが、ピクサーにしても、わりと児童向けのあの映画とは180度異なり、今回は完全に大人向け。
主人公が杖ついたじいさんっていうのはもちろんのこと、痛々しいほど描かれた感傷は、“過去”のある人しかわかちあえないもの。まだ無垢の子供にはそれは到底理解できないはず。
演出もストーリーテリングもアニメの技術的革新もキャラも、どこひとつ隙が見当たらない作品である。
本当にピクサーの表現はどこまで高尚なものになるのか。
死に損ない頑固ジジイ(未亡人)が、アジア人のガキによって、新たなる生き甲斐を見出すという意味では、今年公開されたクリント・イーストウッド爺の傑作『グラン・トリノ』に通じるものがあるかも。ともに今年のマストシーでしょう。
日本公開は12月5日。なにかしら特集を組みたいと思う。(内田亮)
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