サカナクションの内側で僕たちは踊った

サカナクションの内側で僕たちは踊った

幕張メッセ2days、僕は昨日の初日を観た。
多くのバンドがライブハウスでのライブの臨場感を大きな会場でも観客に感じてもらうために、それぞれのバンドなりの趣向をこらすわけだが、サカナクションは今回、ドルビーの協力を得て、228本のスピーカーによる大規模なサラウンドシステムを導入して、音そのものの臨場感によって客席との距離を埋めた。
新曲の数々も素晴らしかったが、個人的には、アンコールで山口の「デビュー曲をやります」という紹介と共に、その音質で届けられた2007年リリースのデビューアルバム『GO TO THE FUTURE』の1曲目“三日月サンセット”に最もグッときた。
“三日月サンセット”はポップなメロディとダンサブルなリズムを持ちながらも、まだ何万人もの前で演奏することなどまったく想像していなかった頃、地元・北海道の自分の部屋で山口一郎がサカナクションの音楽を一から想像して作り上げた息遣いが聞こえてくる曲でもある。
その息遣いを幕張メッセの巨大な空間でもはっきりと感じ取ることができた。
なぜ彼らが『sakanaction』というニューアルバムをスタジオではなく、山口の自宅であるマンションの一室で作り上げたのか、その答が今回のライブにはっきりとあった。(古河)
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