愛しあってるかい?
2009.05.09 15:58
式場の入口には、清志郎さんの笑顔とこの直筆の言葉が大きく引き伸ばされて飾ってあった。何度聞いたかわからない、シンプルにして究極のメッセージ。告別式で流れていたライヴでの歌声や、繰り返し流れる最新曲“OH! RADIO”を聴きながら、個人的なことをいろいろ思い出してしまった。中学校の頃、実家の茶の間で新聞広告の裏に「愛しあってるかい?」と落書きしていたら、「ふざけるな!」と父に思いっきり頭を叩かれた。ロックにギアを踏み込んだ一瞬だった気がする。
帰りに会ったRIZEのkenkenは、「最高のお葬式だったね」と言っていた。毛皮のマリーズの志磨くんが番号札をもらったものの勝手がわからずうろうろしていた。ライヴで骨折したと聞いて心配していたのだが、その後も二度ライヴをやったと元気そうだった。大竹しのぶさんは、帰り際、一般の参列者の方々に声をかけられ「愛しあってるかい?」と涙声で叫んでいた。TVでしか見たことのない多くの著名人、ミュージシャン、関係者、そして熱い中、長い長い長い長い行列に並ぶ一般の参列者。告別式という場所なのに、たくさんの愛が溢れていた。(井上)