"W/X/Y"という誰もが知っている国民的ヒットソングを持つ彼だが、一般的にはTikTok発のネット系アーティストという印象があるかもしれない。しかし実際のステージパフォーマンスはとても肉体性が強く生身むき出しで圧倒される。
春先にリリースされたアルバム『多面体』はそのタイトル通り、曲調もアレンジも歌詞も多様でバリエーション豊かながら、彼ならではの透き通ったストレートな歌声によって特別な統一感を感じさせる作品だったが、この日のライブでは生でそれをより再認識させてくれた。
一曲ごとに、説明的になり過ぎない演出映像が曲の世界観を立体化してくれたのだが、更に曲と曲の間にも数十秒のシークエンス映像が流され、この効果が抜群だった。
ツアーはこれから全国を回るのだが、この日の完売を受けて12月24日(日)のクリスマスイブにTOKYO DOME CITY HALLでの追加公演が決まっている。
(海津亮)
『ROCKIN'ON JAPAN』12月号のご購入はこちら