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    第8回:今年のZAZEN BOYSは

    第8回:今年のZAZEN BOYSは

    JAPAN JAM2011、開催まであと2週間を切りました。
    今回はZAZEN BOYSの巻。
    去年は、ピアノ山下洋輔・サックス坂田明、という、
    世界に名を轟かせるジャズ・アーティストふたりを迎えての、
    MATSURI SESSIONでした。
    そのライブレポートはこちら。
    http://ro69.jp/quick/japanjam2010/detail/34843

    このレポートにも「すごかった」と書かれているが、これ、
    ほんっとにもう、すごいもんだった。
    何かもう、ヘラヘラ笑ってしまうくらいだった。すごすぎて。
    普通の人間のしわざとは思えない。テレパシーとかそういうものまで使って
    音を出しているような、ステージ上の6人の間を電波が飛び交って
    いるのが見えるような、そんなマジカルな音楽体験でした。

    あと、このライブ、もうひとつおもしろいことがありました。
    お客さんです。
    本当にすごい音楽に、生で触れると、人はどうなるのか。
    固まるのだ。
    ということを、オーディエンスが身をもって証明していたのだった。
    誰も声を発しない。踊ったり身体をゆすったりもしない。
    ただ、
    「そうか、『絶句』ってこういう状態のことを言うのか」
    「ああ、『釘づけ』ってこういう顔のことを表す言葉なのか」
    みたいな顔で、じいっとステージを凝視している。
    で、演奏が終わると、ハッと我に返ったように、どーっと拍手し、歓声をあげる。
    そういう状態でした。すごかった、あれも。

    なので、正直、「去年と同じセッションをもう1回やります」っていう
    ライブでもいいな、と、私などは思っていました。
    そしたら、それ以上のアイディアを、発表してくれました。
    坂田明は今年も参加、さらに近藤等則と七尾旅人が加わる、という。

    近藤等則、70年代から現在まで、ばりばり活躍するトランペッター。
    フリージャズ畑の方ですが、80年代後半から90年代にかけては、
    ロック・シーン方向でもいっぱい仕事していたので、
    私くらいの世代のロック・ファンにはなじみ深い名前です。
    このRO69を見ているみなさんに一番わかりやすい仕事、なんだろうな。
    あ、そうだ、エレファントカシマシの「東京の空」って曲で、吹いておられます。
    「♪あーのなーつのー おーもいでーはー 何処へやーらー」と宮本が歌うと、それを
    おっかけるみたいに、「♪パーララーラララー」ってトランペットが入るでしょ。あれです。
    あのアルバムが出た時、エレカシの日比谷野音に出て、あの曲で
    吹いておられたのを観ました、私。

    そして、七尾旅人。彼に関しては、説明不要ですよね。
    しかし、ってことは歌うのか。歌うんだろうな。
    いや、待てよ。ポエトリー・リーディングって手もあるな、七尾旅人の場合。
    あと、「意表をついて歌わない」という手もあるか。楽器だけ弾くとか。
    どうするんだろう。わかりません。

    ちなみに、渋谷ブログによると、このメンバーで「あかとんぼ」をやるという。
    (これ http://ro69.jp/blog/shibuya/49555
    なんだそれは。想像もつきません。
    5月5日に出演。とにかく、絶対に、見逃さないように。

    JAPAM JAM公式サイト http://japanjam.jp/2011/
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