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    グリーン・デイ、フェスの出演前に死者が出たのにそのままライブを行い抗議殺到。ビリー・ジョーによるメッセージ全訳。

    • グリーン・デイ、フェスの出演前に死者が出たのにそのままライブを行い抗議殺到。ビリー・ジョーによるメッセージ全訳。
    • グリーン・デイ、フェスの出演前に死者が出たのにそのままライブを行い抗議殺到。ビリー・ジョーによるメッセージ全訳。

    現地時間7月7日にマドリッドで行われた「Mad Cool Festival」で、グリーン・デイがメインステージでライブをする直前にアクロバットのパフォーマーが亡くなった。

    人が亡くなったのに、そのままライブをしたことに対して抗議が殺到。バンドは、それに対して、「俺達はそんな心のない人間ではない」と公式サイトに何が起きたのかビリー・ジョーによるメッセージ文を掲載している。
    http://www.greenday.com/news/message-billie-joe-57286

    以下その全文訳。

    「昨晩、Mad Cool Festivalであまりに悲しい事故があった。Pedroというアクロバットをしていた方が、グリーン・デイがステージに上がる前にパフォーマンスをしていて亡くなった。Pedroと家族のことを思うと本当に悲しい。追悼の気持ちを込めてお祈りしたいと思う。

    多くの人達は、そんな悲惨な事故があった後に、なぜ俺達がそのままライブをやったんだろう、と思っているかもしれない。

    どういうことだったかというと、グリーン・デイはライブが終るまで、そんな悲惨な事故があったことは知らされていなかったんだ。それ以前に、俺達の前に、アクロバットのパフォーマンスがあることすら知らなかった。フェスティバルというのは、あまりに巨大で、同時にあまりにたくさんのことが起きているから、すべてのパフォーマンス/アーティストについて把握するのは不可能だ。
    俺達は、フェスティバルのメインステージから0.5マイル(800メートル)ほどのバックステージエリアにいて、11:25pmの出演に向けてウォームアップしていた。その15分くらい前になって、マネージメントが、地元の主催者に、セキュリティ上の問題があったから、ステージに向かうのは少し待って欲しいと言われた。セキュリティ上の問題があるというのは、よくあることだし、その具体的な理由が語られ「ない」というのも、よくあることだ。だから指示があるまで待っていた。その時点においても、そんな悲惨な事故があったことはまったく知らなかった。それでOKということになったから、バンに乗ってメインステージのバックステージまで行った。

    それは俺達のヨーロッパ・ツアーの最終日でもあったから、精一杯心を込めて最後のライブをやろうと、ものすごく楽しみにしていた。ステージに立ったのは夜中の12時くらいで、2時間半くらいのライブをやった。すべては普通に見えたし、観客も楽しんでいるように見えた。

    それでライブが終って車に乗り、アーティストのバックステージエリアに戻った。そしてその時初めてPedroについてのショッキングなニュースを知った。俺達全員がまったく信じられなかった。俺達がステージに上がる前に、なぜ主催者が俺達にそれを知らせないと決めたのかも分からなかった。すべてはコンサートの後に知らされたんだ。こんなことは、グリーン・デイ30年間のライブの歴史において一度も起きたことがない。もしそんなことが起きたと知っていたら、ライブはまったく行っていなかったと思う。俺達はそんな心のない人間ではないから。コンサートを行う上で、誰もが安全であるというのは、絶対に何よりも大事なことだ。Pedroに起きたことは、想像を絶する。彼の家族と友達のことを思うと心が張り裂ける思いだ。その悲劇を目撃した人達のことを思っても本当にショックだし、悲しい。

    心をこめて
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