まさか! チャンス・ザ・ラッパーがシカゴ市長に立候補か?→続報:結局、市長選には立候補はしなかった。その一部始終。

まさか! チャンス・ザ・ラッパーがシカゴ市長に立候補か?→続報:結局、市長選には立候補はしなかった。その一部始終。 - pic by Governors Ballpic by Governors Ball

現地時間10月15日、チャンス・ザ・ラッパーが、なんとシカゴ市長選について記者会見を行う、とシカゴ市からメディアへの告知をツイートした。


チャンスは、その直前に、市長立候補を考えてると思わせる意味深な歌詞をツイートしていた。


「やるべきかなと考えている」という歌詞だが、これが意味深だったのは、”Somewhere In Paradise”という曲の中で、「みんなが僕を市長にと叫んでいる/もしかしたら立候補するべきなのかと考えている」という歌詞の一部だからだ。



現行のシカゴ市長は、再選の立候補をしないとすでに発表していた。彼は、シカゴ公立学校の資金を大幅に削減したため、チャンスは長い間彼に対して異を唱えていたのだ。

ただ、シカゴの地元紙は、チャンスが市長に立候補するのではなくて、どの候補者を支援するのかを発表するのだろうと予測している。なるほど、それだと納得できる。
https://chicago.suntimes.com/news/tweet-chance-the-rapper-mayor-chicago-2019-election-somewhere-paradise/

チャンスは最近のインタビューでも、シカゴの情勢、市長選について深く語っていたが、そこでは、「僕はラッパーだから、ラップをするのみ。全体としては、常に前向きなアイディアを持っているけど、まだ25歳だし、こういうことに関わり始めたばかりだから」と否定していた。


チャンスのお父さんは、シカゴ議会で働いていて、オバマや現行の市長の元で仕事している。

チャンスが、将来市長に立候補する可能性はあるかもしれないが、現在は、別の方法でシカゴ市のための貢献している。シカゴ市の公立学校を支援するために、シェアタクシーのLyftと提携。なんと、昨日チャリティを呼びかけるため、覆面で運転手をした!映像はこちら。


目印のキャップを被っていないと、みんな気付かないので笑う。「マイネーム・イズ・ジョン」と下手なラップをやったりしている。かわいいのがお客さんが、「頑張れ!」と応援してあげてること。優しい。

それから、まだ25歳だけど、いつかこの街に銅像を作ってもらえる人間になりたい、と言ったり。「何の功績で?」というお客さんの鋭いツッコミも素敵。「こうやってタクシーを運転したりすることで」という答えで爆笑。

一番笑うのは、好きなラッパーは?という質問をして、「カニエと、チャンス・ザ・ラッパー」と答える人がいると、「カニエはまあまあだよね。チャンスは大好きだけど」と答えたり。

「チャンス・ザ・ラッパーと、ケンドリック」と答える人がいると、「ケンドリックは本当に最高だよね。でも、チャンスより本当に良いかな?というのが問題だと思う」と。

お客さんの答えは、「ケンドリックは、お母さんが良い人でケンドリックをサポートしているし、彼が高校の時からの恋人と結婚しているのも素敵」と返事。

チャンスが「チャンスのお母さんだって良い人だと思うし、チャンスも良い人と結婚するはずだよ」と言ってる(笑)。

最後にチャンスだと明かしてみんなびっくり。チャリティ団体Social WorksにLyftのアプリを通じてシカゴ公立学校のために寄付するように呼びかけてる。

ちなみに、少し前に、Social Worksの年間報告をチャンスが行い、シカゴのメンタルヘルスの機関に計100万ドル(約1億円)を寄付すると発表した!!!!素晴らしい。


チャンスは、10月31日に超豪華な面子が結集するマック・ミラーの追悼イベント”A Celebration of Life "をLAで行うことになっている。


先月末にNYでもライブを行ったのだが、Spotifyが主催で、後で公開されることになると語っていた。また、近いうちにNYでSpotifyが主催するライブを行うということも匂わせていた。

カニエとのアルバム、”Good Ass Job”はまだできていないと言うこと。


まずは明日の記者会見で何を言うのか注目!

追記:
結局チャンスは市長には立候補しなかった。が、代わりに、彼が支持する人を発表した。今回の市長選は、これまでの市長が退任するため、15、6人による激戦が予想されている。だからこそチャンスの支持は大きいのだ。

「非常にナルシスト的に言わせてもらうと、僕が支持表明をした人は、当選するチャンスがあると思う――絶対に」とまで語っていた。

彼が、支持表明をした候補者は、Amara Enyiaだった。


https://chicago.suntimes.com/news/chance-rapper-endorses-amara-enyia-chicago-mayor-race/

チャンスは「僕は、市長には立候補しないことをここに宣言させてもらいます......恐らく僕が市長に立候補することは今後もないと思う」と噂を否定した。

「だけど、僕は、Amara Enyiaと、シカゴが将来どんな街になるのかについて、同じビジョンを持っていると思う。僕らは、経済的に最下層にいる人達、見捨てられている人達を助けたいと思っているんだ」

「僕が協力したいと思う人は、変化を意味する人であり、僕らのコミュニティを大事に思ってくる人だ。そして、公平であることが大事だと思ってくれる人。それで今回激戦となる市長選において、僕が、自分なりでリサーチした結果、僕の見解と最も近いのが、Amara Enyiaだった」と記者会見の映像も生中継されたのだが、しっかりと理路整然と説明していたのが頼もしかった。

とりわけ、アメリカの大統領がTVインタビューに答えた後で、その内容が、あまりに酷いと大騒ぎになっていた最中だったので、チャンスの落ち着いた語り口がより頼もしく見えた。
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