1969年に始まったアメリカを代表する人気子供番組『セサミストリート』に、なんと初のアジア系のキャラクターが登場すると発表された。
彼女は7歳の韓国系アメリカ人で、名前はジヨン。
しかも素敵なことに、彼女はロックが大好きで、エレクトリック・ギターを演奏するのが大好きなのだそうだ。
また、最近スケボーを始めたそう。APのインタビューに早速答えている。
『セサミストリート』ですでに有名な友達に会えたと思うけど、本当に会いたい人は誰?と訊かれて
「ザ・リンダ・リンダズ。だって彼女達、超クールだから」と答えている。
「彼女達めちゃロックしているし、超クールで、しかもほとんどがアジア系なの。彼女達は私のヒーロー。もし『セサミストリート』に来てくれたら、街を案内してあげたい」と言っている。
これにザ・リンダ・リンダズも早速返事していて、
「ジヨン、絶対会いたい。一緒にロックしようよ。『セサミストリート』の行き方を教えて」と答えている。
彼女が登場した大きな理由のひとつは、人種差別と闘うこと。
去年、番組が子供達に人種差別をなくすことを教える目的に立ち上げた”Coming Together”という企画の一環で、アジア系アメリカ人および太平洋諸島系アメリカ人を祝福することを目的として、番組に出演することとなった。
11月25日のサンクスギビングに彼女が登場する特別番組が放送されるが、そこでもエルモなどのバンドとエレクトリック・ギターをかき鳴らすことになっている。大阪なおみも出演する予定だということ。
ザ・リンダ・リンダズは、そもそも、アジア系アメリカ人および太平洋諸島系アメリカ人の歴史、文化、功績によるアメリカへの貢献と影響を認める月間に、LAの図書館で、自分が学校で男の子から受けた人種差別を元に書いた曲”Racisit、Sexist Boy”を歌ったことで、一躍人気となった。
https://rockinon.com/blog/nakamura/198984
今回ジヨンが、ギターを弾くキャラになったのも、そもそもザ・リンダ・リンダズに影響されて作ったのかもしれない。スケボーを最近始めたというのは、オリンピックで活躍した若い女の子達を思い出す。
ザ・リンダ・リンダズが登場した時の時代へのドンビシャ感と言ったらなかった。
コロナ後アメリカでアジア人へのヘイトクライムが相次いで起きていたこと、また彼女達が超若いこと、そして女の子であること、男の子に向けて人種差別と、女性差別を歌ったことなど。
だから一瞬で人気者になってしまったわけだが、今回このアメリカ文化を代表するようなテレビ番組にまで影響を与えるなんて、本当に素晴らしい!
最近では米VOGUEにも取り上げられていて「いかに彼女達が今を語ったのか」という記事で紹介されている。
また、ちょっと前にはIKEAのイベントにも出演したみたいで、ザ・ブルーハーツの”リンダ リンダ”を歌っている。早く日本に来てくれないかな〜。
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