イギーもデイヴ・グロールもジャック・ホワイトも絶賛のウェット・レッグ。待望のデビュー作が4/8に発売。たった2曲で全米ツアー決行の人気爆発。CHAIとおとぼけビ〜バ〜にインスピレーションを受けたと語るインタビューも4/7発売ロッキング・オンに掲載。即完のライブも観た。

イギーもデイヴ・グロールもジャック・ホワイトも絶賛のウェット・レッグ。待望のデビュー作が4/8に発売。たった2曲で全米ツアー決行の人気爆発。CHAIとおとぼけビ〜バ〜にインスピレーションを受けたと語るインタビューも4/7発売ロッキング・オンに掲載。即完のライブも観た。

とにかく1曲発表しただけで誰もが夢中になったイギリス、ワイト島出身の2人組ウェット・レッグ。待望のデビュー作が4月8日(金)に発売される!


イギー・ポップは「ダイヤモンドは、見つけた瞬間に分かる。大興奮!生意気で、グルーヴが最高で、メトロノームみたいなボーカルで、絶対に真似できない」と絶賛。

これは今日知ったのだけど、デイヴ・グロールも2月にガーディアン紙で今一番好きなバンドとして絶賛していた。

https://www.theguardian.com/music/2022/feb/26/on-my-radar-dave-grohl-cultural-highlights

「このバンドは、アメリカで今人気が爆発し始めているんだ。友達から”Chaise Longue”が送られてきたんだけど、おお、最高って思った。楽しいし、新鮮だし、新しいし、完璧エンターテイニングだし。すごいユーモアのセンスがあるし、ビートも最高だし、リフも最高だし、めちゃキャッチーだし。だから俺も友達に転送し始めたんだ。それでうちのリビングルームでダンスパーティする時はいつでも、この曲がかかるとみんなカウチから立ち上がって、踊り始めたんだ。ある晩はこの曲だけをリピートし続けたこともあった。しかもビデオも最高でさ。ライブで観るのが待ちきれない」と。


同感!全部を褒めたくなるバンドなのだ。

さらに今ツイートを見ていたら、ジャック・ホワイトも、音楽の未来に枝が伸びているのを感じると言って、「ウェット・レッグが最高」と言っている。その他、Geeseビリー・アイリッシュオリヴィア・ロドリゴザ・リンダ・リンダズもそうだと言っていて、ジャック先生と気が合う(笑)。それ以外にも、IDELS、Chubby and the Gangと言ってる。ジャックはこの中のバンドをツアーの前座にも起用している。


”Chaise Longue”が発表されただけで、アメリカでは火が付いて、その後”Wet Dream”の2曲しか発表されてない段階で、去年アメリカでライブが行われ、しかもNYでのライブのチケットは私は全く取れなかった(涙)。それで今年になって再びツアーが発表されたのだけど、それもまた即完で、NYでは600人の規模からいきなり1800人に増やしてそれも即完した。また取れなくて、レーベルの方に泣く泣くお願いしてチケットを取ってもらった。ありがとうございます!

そんな彼女たちにZoomでインタビューしたのだけど最高だった。何しろ、携帯でのZoomのやり方が分かってなくて、最初は2人とも映っていたけど、縦と横が逆になってるから、縦にしてとお願いして縦にしてもらったら、今度は2人のうちの1人しか常に映ってない状態になった(笑)。でも声は聴こえるので主にリアンとへスターのリアンの顔だけを見ながらインタビューとなった(笑)。

デイヴさんも言っているように彼女たちは、とにかく歌詞にユーモアがあるのが最高で、そればかりでなく、セックスについてもさら〜っと歌うのが超新鮮。そのさじ加減が絶妙なのだ。”Chaise Longue”もそうで、『ミーン・ガールズ』の引用なども出てくる。


私がいつも笑っちゃうのは、例えば”Wet Dream”。


これは、リアンが自分の元彼に自分が夢に出て、君を思いながらマスターベーションしたと言われたのをきっかけに書いた曲で、
「私を思い浮かべながらマスターベーションする権利があなたにあるってなんで思うの?」と歌のだ。最高(爆笑)。
しかも、イギーも言ってるけど、それをどう歌うのかがまた最高。別に怒るでもなく、泣きそうになるわけでもなく、平熱。
それも、このビクトリア調の服着て、手にはロブスターの着ぐるみ。つまり、リアンがロブスターとなり、男の子たちに食われそうになっているという設定だ。

さらに今度はあのヴィンセント・ギャロとクリスティーナ・リッチの映画『バッファロー'66』が歌詞に出てくる。
男が「『バッファロー'66』のDVDがあるから、うちに見に来ない?」と誘うのだ。
しかし、リアンは、『バッファロー'66』で誘うこと自体間違ってるでしょ、と言いたいのだ。面白すぎる!!!

イギーもデイヴ・グロールもジャック・ホワイトも絶賛のウェット・レッグ。待望のデビュー作が4/8に発売。たった2曲で全米ツアー決行の人気爆発。CHAIとおとぼけビ〜バ〜にインスピレーションを受けたと語るインタビューも4/7発売ロッキング・オンに掲載。即完のライブも観た。

ちなみにリアンは、バンドをやる前はスタイリストをしていて、へスターは両親のジュエリーショップの手伝いをしていた。だから彼女たちは独自のスタイルがあっておしゃれなのだ。

それで何が最高かということ、今回のインタビューで訊いて分かったのは、こういうひとつひとつに自覚的だということ。

さらにバンド名が「ウェット・レッグっていう意味不明の名前なんだから、私たちのことまじに受け取らないでよね」と最初から言っている。しかも最終的にはそれをめちゃチャーミングに表現しているし、ただただ楽しいのところが素晴らしい。

ここらへんの感覚が、ドライ・クリーニングのボーカルのFlorence Shawとも似てる。
両方とも女性だというのも重要だと思う。
そして彼女たちがこうやってさら〜っとセックスについて歌ったりするのももちろん意味があるのだ。
もう何度も書いているけど、これまで男性が歌ってきたようなことを
女性が歌うことで、世の中のおっさんによる「有害な男らしさ」をさらさらと解体しているのだ。
真っ向からは向かっていないところがまた賢い。
緊迫に緊迫で立ち向かっても緊迫を生むだけだからだ。
それをわきまえているところが、完全に新世代で、ロック復活というよりも、ここから新しく始まっている。

ちなみに、今回インタビューして驚いたのは、なんと女性としてロックする上で、「CHAIやおとぼけビ〜バ〜がインスピレーションだ」とも言っていたこと!

それと面白かったのが、そうやって自分たちがやりたことをしっかりと持ってやっているにも関わらず、いざインタビューで話すと2人とも消え入りそうな超まったりした声で話すこと。めちゃくちゃシャイでもあるのだ(笑)。とりわけ、へスターがシャイで、「何言ってるか分かんなくなった」って恥ずかしくて途中でやめちゃったりするんだけど、全然しっかりしたことを言っていて、私とリアンで「いや、全然面白こと言っていたよ!」と言いながら進んだりしていた。
このビデオでそれが分かってもらえるはず!



それで待望のライブをNYで観たのだけど、さっきも書いたように当初は、600人キャパでやるはずが、即完で、前代未聞だが1800人キャパに急遽変更。それも即完してしまったのだ。どれだけの人気!

  • イギーもデイヴ・グロールもジャック・ホワイトも絶賛のウェット・レッグ。待望のデビュー作が4/8に発売。たった2曲で全米ツアー決行の人気爆発。CHAIとおとぼけビ〜バ〜にインスピレーションを受けたと語るインタビューも4/7発売ロッキング・オンに掲載。即完のライブも観た。
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ライブは主にリアンが歌っているのだというのが分かったのと、リアンは元々ピアノを弾いていて、このバンドを始めてからエレキを弾き始めたばかりと言っていたけど、彼女たちはバンドメンバーのサウンドがガチッとしているので、彼女たちが時々緩くても全く問題ないのだ。この時点ではまだアルバムが出てなくて、シングルが5曲発表されていた。ライブは全15曲をアンコールなしで一気に演奏。正に今こんなライブが観たかったというような世の中の緊迫から解放してくれるようなライブだった。喜びと、笑いと、強烈なギターリフと思わずジャンプしたくなる曲がいっぱいの最高の内容だったのだ。いきなり1800人だからと言って、無理やり盛り上げようとしたり、大声を出したりすることもなく、自分たちのペースでやり続けたところが一番素晴らしかった。



彼女たちはドミノと契約したのだけど、ドミノ言えば、16年前にアークティック・モンキーズがたった200人のキャパの会場でやったのを観たけど、あの時も彼らの未来が容易に観えるライブだった。彼女たちは正直アークティックほどライブは上手くはなかったのだけど、まだアルバムも出てないし、こんなにアメリカで人気があるから、100本ノックのようにライブをやり続けると思う。簡単にライブの実力は上げていくと思う。そう言えば、ヴァンパイア・ウィークエンドがアルバムが出る前に超バズって、600人キャパでライブをやったことがあったけど、あの時も、有名なNYのライターがこぞってきて、そのライブがめちゃくちゃ下手だった思い出がある。それよりは格段に上手かった。別に上手い下手が言いたいわけじゃなくて、彼らが出てきた時のような騒ぎを思い出したということ。


インタビューは、番外編まで作って紹介したのでぜひ読んでください。
ちなみに、彼女たちは、MVも歌詞も大事なので、日本盤を買って歌詞を読んで笑いながら聴いた方がいいと思います。

https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=12264

これから解禁のMV。これだけでもう笑える。

イギーもデイヴ・グロールもジャック・ホワイトも絶賛のウェット・レッグ。待望のデビュー作が4/8に発売。たった2曲で全米ツアー決行の人気爆発。CHAIとおとぼけビ〜バ〜にインスピレーションを受けたと語るインタビューも4/7発売ロッキング・オンに掲載。即完のライブも観た。 - pic by Hollie Fernandopic by Hollie Fernando



ウェット・レッグのインタビューは4月7日(木)発売の『ロッキング・オン』5月号に掲載します。ご予約は以下のリンクより!

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