東京カランコロン『UTUTU』全曲カウントダウンレビュー その3:僕の辞書

東京カランコロン『UTUTU』全曲カウントダウンレビュー その3:僕の辞書

東京カランコロン『UTUTU』、1月14日リリース!
発売日まで1日1曲ずつ、全曲をレビューしていきます。
あと11日!


3. 僕の辞書

アグレッシヴなロックチューンで、でもサビでドコドコいうドラムがいかにもかみむー氏だったり、間奏でサックス(なのかな?)が入ってきたり、途中から打ち込みのビートに変わったり、あくまで一筋縄ではいかないところがカランコロン流。

いちろーさんは自由に歌詞を書かせると救いようのない感じになる、とはせんせいが言っていたことだが、この曲の1番のAメロはそれが全開である。「僕の辞書」のどこを引いても出てくるのはネガティヴワードばっかり、夢も希望もない。でもそんなネガティヴ野郎が、「君」と出会うことで変わっていく。この「ちょっとしたきっかけで世界が反転して力が湧いてくる」感じが聴いていて気持ちいい。

基本的にネガティヴ人間であるいちろーだが、この曲では最終的にヤケクソのように前を向く。《君がいれば進んでいけるよ》という決心には根拠はないし、とても個人的な実感でしかない。だが、だからこそそこに込められた思いはとても強い。わずか4分たらず、カランコロンにとっては短い曲の部類だが、一気に突っ走るアレンジも含めて、じつはすごく濃い曲だと思う。


明日は4曲目“ヒールに願いを”について書きます。
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