来日中のマリア・シュナイダー・オーケストラと、デヴィッド・ボウイについて

来日中のマリア・シュナイダー・オーケストラと、デヴィッド・ボウイについて
来日中のマリア・シュナイダー・オーケストラと、デヴィッド・ボウイについて
3年半ぶりに来日中のマリア・シュナイダー・オーケストラ@ブルーノート。今日はとうとう最終公演日となる。

現在世界最高峰のビッグ・バンド、と言われるマリア・シュナイダー・オーケストラ。
音を楽しむ、という音楽の原点を満喫させてくれる、夢のように美しいメロディとハーモニー。と同時にソロ・パートではそれぞれのプレイヤーが自由奔放にオリジナリティを爆発させるコントラストが本当に素晴らしいが、
そんなマリアが、2014年にデヴィッド・ボウイのシングル”Sue (Or In A Season Of Crime)”の共演で大きなショックを受けたと語っていて興味深かった。
ボウイを魅了した彼女は、一体どんな影響をボウイから受けたのか?

詳細はこちらに書かれているが、
http://www.bluenote.co.jp/jp/news/features/8104/

参加したのがちょうど自らのアルバム『The Thompson Fields』をミックスしていた時期だったそうで、
「出来上がった"Sue"を聴いたあとに自分のアルバム作業へ戻ったとき、なんだか拍子抜けしちゃったのよ。"Sue"がダークでミステリアスなのに比べて、自分のアルバムはなんてのどかなのかしらって。
焦ってデヴィッドにそう言ったら、彼がこう返信してきたの。『ということは、僕との経験が君を真っ逆さまの新しいどこかへ誘ったんだね。それなら僕の仕事は大成功、完了だ』」

なんてボウイらしいエピソード!

アルバム・リリース後、彼女は作曲活動をしばし休んでいたが、そこから戻った時に「作りたい!」と思う音楽が数年では考えられないくらいダークで刺々しいものに変わっていた、という。「デヴィッドの影響は計り知れない」と。
『ザ・トンプソン・フィールズ』の楽曲も、ライブでのアレンジも、曲によって変わってきているそうた。

マリア・シュナイダー・オーケストラとマーク・ジュリアナの夢の共演”Sue (Or In A Season Of Crime)”をきっかけに『★』が生まれたことはご存知の通りだが、ロック・シーンのみならず音楽シーンすべてにとって大きな遺産だと、こういう発言を聞くとつくづく思う。

今年2月には、ダニー・マッキャスリン、マーク・ジュリアナ、ジェイソン・リンドナー、ティム・ルフェーヴルという『★』の主要レコーディング・メンバーが来日し、“ラザルス”や“ワルシャワ”を演奏した。
“ワルシャワ”のスタジオ・レコーディングの様子はこちら。(井上貴子)

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