「人から『何て素晴らしいドラマーなんだ』と言われ、シングル1位が10回ほどになると、『もしかして彼らは正しいのかも』と思い始める。
でも、自分のレコードをかけて、次に大好きな誰かのレコードをかけてみれば違いが分かる。エルヴィン・ジョーンズを観るたびに打ちのめされるしね」
9月末からいよいよ北米ツアーに乗り出すザ・ローリング・ストーンズ。8月に他界したチャーリー・ワッツへの追悼も含む内容になりそう、との噂もある今回のツアーだが、来る10月22日、ストーンズが1981年に全米1位を獲った名盤『刺青の男』の40周年記念版も新装リリースされる。
因みにこの作品にはジャズ界の著名サックス奏者ソニー・ロリンズが参加した曲“友を待つ”も含まれていて、これは当時ミックがサックス奏者を希望し探していた時、ジャズ通のチャーリーに相談してロリンズに決めた、という有名な逸話もあるほどチャーリー・ワッツはストーンズの音楽面で重要な存在だった。
それほどの存在だったにも拘らず、メディアにはほとんど登場せず、ツアー中の女遊びの噂も過去50年以上のキャリア中一切なし。世間の注目を常に浴びるミック&キースの陰で、ライブ中も冷静沈着かつ無表情、唯一無二のビートを刻んでいたチャーリーは「最もストンズらしくないストーンズ」として世間にとっても長年“謎の存在”だった。
そんなチャーリー・ワッツが自らの半生を語った1998年の貴重なインタビューがこれ。必読。 (児島由紀子)
チャーリー・ワッツの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』11月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。