現在発売中のロッキング・オン11月号では、スティーリー・ダンのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。
「その音が存在しているのには然るべき理由がなければならない。
たとえ脱線しているように見えても、できるだけそうした音を自分達のコントロール下に置くんだ」
ウォルター・ベッカーとドナルド・フェイゲンという2人のソングライターが出会ったことから、名目上は一応ロックバンドの括りとなるスティーリー・ダンという発明が世に生み出された。
70年代のポップミュージックがいまだにロマンティックな内容を歌っているのに対し、2人は非常に巧妙かつ洗練された方法でその幻想を打ち砕くことに成功している。ポップミュージックの体裁をなしながらも、その甘ったるい感傷的な部分のみを排除し、詩情とハーモニーの豊かさによってどこまでも深い闇の部分を中和すると同時に、往々にして美しさの中にドス黒いものを隠し持つという皮肉な構造を成り立たせている。
結果はまさに魅惑的だった。実際、彼らの最初の5枚のアルバムのうち1枚を除いてすべてゴールドディスクを獲得している。そしてプラチナディスクに到達した今、2人は、その熱狂的な支持者達をとくに疎ましく思うでも感謝するでもなく、そもそもファンから理解されることなど期待してないかのようだ。唯一、前作『幻想の摩天楼』と近頃完成したばかりの『彩(エイジャ)』でよりシンプルな歌詞を採用していることが、彼らの真意を読み解く何かしらのヒントになるのかもしれない。
「いや、まさにそういうことであってね」とウォルターが口を開く。「大半の人は歌詞の中で具体的に何が歌われているかなんてほぼほぼ興味がないわけでね。だから理論上としては、英語をそれほど理解できないリスナーにも伝わる可能性があるわけだ。というか、実際そうなんだろう。少なくとも自分が見たり聞いたりしている範囲内ではね。何だかわからないけど、それでもいい曲だと思ってくれるわけさ」
(以下、本誌記事へ続く)
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